第七十六話 80:20の法則

全ては80:20に分かれるという法則です。聞かれた事あると思います。それが真実だとしたら、ヨット界は80%が繋がれたままのヨットと20%の楽しんでいるヨットがあります。マーケットとして見ますと、20%のある特定のヨットが市場の80%を締めている。極端な言い方ですが、20%が楽しみ、80%は楽しんでい無いなら、80%は経済を支える為に有効であって、本人はその為にお金を支払っている。経済にとっては無駄では無いが、本人にとってはおおいなる無駄であります。しかし、その人はあらゆる場面で無駄な事をしているかと言いますと、そうでは無く、別な部分では20%に入っているわけで、そういう意味ではお互いに支えあっていると考えるべきかもしれません。
20%内に入っている人も、別な所では80%に居る。

そこで、もっと楽しみましょうと言いますと、80%に居た人が、20%の仲間入りをしますと、やっぱり80:20の法則によって、80%の人達も増える。という事はヨットの数が多くなる。という事は、やはり、たとえ、ヨットの艇数が2倍になったとしても、この80:20の割合は同じになる。だからこそ、法則であります。

どの部分で自分が20%内に入るか?それが問題であります。今現在、約12,000艇のヨットがありますが、現在のオーナー全員は楽しみ始めると、これが20%となって、全体総数は60,000艇ぐらいになりますね。

さて、ひとりでも多く、この20%に入って頂きたいと思います。それが全体を増やす事になります。
この法則をあてはめますと、自分の人生で、20%を楽しみ、80%は楽しんでいないのかもしれません?20%の楽しみを得ようと頑張っているのかもしれません。でも、それではつまらないので、何とかもっと楽しむ事を考えます。この法則を打ち破る方法を考えます。

楽しめない唯一の理由は何かと考えますと、今している何かとは別に、違う何かを考えている事が良くあります。食事をしながら、テレビを見る、違う何かを考える。新聞見ながら、違う事を考え、日曜日の遊びの時間に仕事を考える。結構、そういう事をしています。それで、その考えた何かが有効だったのか?となりますと、役にはたっていないと思う次第です。そのせいで、今日の食事はおいしかったのか?覚えてい無い。食事が何だったかさえ忘れる事がある。違う事を考えながら、無駄にし、そして、現在している事さえも無駄にしてしまっている?

ひょっとしたら、我々は全体の80%は、その事をしながら、別の何かを考えているのかもしれません。もし、そうなら、他の事を考えずに、している事にもっと専心する事でおおいに解決するかもしれません。人生を楽しむには、専心する事ではないか?している事と考える事が別な時ほど、無駄な事は無いかもしれません。

セーリングを意識しはじめますと、セーリング以外の事が頭から消えていきます。それが非常に入りやすい。ですから、意識さえすればセーリングを楽しめる。セーリングを楽しむコツはこれではないかと思います。楽しむコツは、それに専心して、他の事は考えない。それをあらゆるところでできるなら、人生そのものをもっと楽しむ事ができるようになるのではないでしょうか?

ヨットを楽しむコツは、大きなヨットでも無く、豪華なヨットでも無く、時間がたっぷりある事でも無く、
クルーが居る事でも無く、家族が来る事でも無い。いかに自分がそこに専心できるかにかかっているのかもしれません。これって、意外に難しい事に気付きます。でも、セーリングに限っては比較的簡単にできると思います。そうやってコツさえ掴めば、あらゆる場面において、同じように専心して、多くを楽しむ事ができるかもしれません。人生はそうやって楽しむ事ができるかも?

知識を増やす、テクニックを磨く、それらさえも専心しなければ身につきません。という事は、専心さえすれば、自然と身につく。専心さえすれば、知識を得、技術も向上する。そうしますと、もっと楽しくなるわけです。専心できなければ、80%の仲間入りです。でも、20%の人達を支えているんですね。全体で見れば無駄ではありませんが、本人にとっては無駄であります。簡単であります。今している事以外の事は考えない。ただそれだけです。それだけで、楽しむ事ができる。

そして、専心してもうまく行かない時があります。それをどうやって楽しむか?それはきっと向上する為のステップなのでしょう。それを克服した時、上のレベルでの面白さが味わえる。そういう事ではなかろうかと思います。で、それもやはり専心する事で行われる。専心する事は、楽しむコツであり、上達のコツでもある。楽しんで、うまくなって、また楽しんで。是非、20%の仲間入りをしていただきたいと思いますね。たとえ、乗る回数が少ないにしても、乗る時は専心します。その面白さが増えれば、当然ながら時間をやりくりしてでも、乗りたくなります。まずは、専心して、面白さを味わう事が、何より必要」だろうと思います。もちろん、オーナー自身がです。それがあれば、ゲストも来る、家族も来る、みんな面白い。と、こういう具合です。多分。

ですから、何よりも優先して、オーナー自身が最も面白い方法で、それがどんな乗り方であろうが、オーナーが楽しむ事が先決で、その他は、それを軸にどうにでもなる事ではないかと思います。
他を軸にして、オーナーが今一楽しめてい無いなら、オーナー自身が気付かない事もありますが、やはり、全体がイマイチになりそうな気がします。オーナーが第一です。これ無くして、他の事は有り得ない。やっても楽しくならない。オーナーが楽しんでこそ、回りにも分けてあげる事ができます。

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