第3話 サイズについての考察

シングルかダブルでの操船という事を提唱していますが、その場合のサイズを考え
てみます。あくまで独断と偏見があることは承知のうえです。小型サイズのシングル
ハンドには、今更とやかく言う必要はありませんが、そこで、大型ですが、これから
先40フィートオーバーのヨットには、ある種の傾向が出てくると思います。最近、47
フィートヨットが入りましたが、電動ウィンチが備わっています。つまり、テーマはいか
に楽にセーリングできるかという事に尽きると思います。従って、電動ウィンチ、ファー
リングメイン、そして、時にはセルフタッキングジブ、できるだけ力を使わずに済むとい
う事。そして、さらにバウスラスターです。これで大変だった出し入れもずっと楽になり、
気を楽に持てるようにますますなるでしょう。逆に、そうならないと、便利にならないと
いけません。そして、35フィート前後の中型艇、これが少しやっかいです。オール電動
にするにはサイズ的にそれ程でも無い、しかし、強風時にシートを引くウィンチにはかな
りの力を要します。バウスラスターを付ける程でも無い。でも風が強い時は出し入れは
少々難しくなる。そこで、必ず確保できる奥さんとかが、積極的に動かれる場合、ダブ
ルハンドでのせーリングとなる。この場合でも、電動ウィンチをつければ当然楽、或いは
メインセールのスライダーにベアリングを設置して上下をスムースにする。セルフタッキン
グジブにする、これらでも相当楽になるでしょう。しかし、このサイズがシングルハンドとし
ては最も扱いにくりサイズになりそうで、1名のクルー確保、電化をどう考えるか、これら
がポイントになりそうな気がします。

楽にといつも言いますが、何でもそうですが、ある難しい技術を習得しなければ遊べ無い
というものは広がりを見せない。そう思います。誰でも、最初は簡単に気軽に遊べるという
エントリーレベルがあってこそ、広く受け入れられる。そして、ベテランはもっと深いレベル
で遊ぶ。結局、初級から上級まで、全ての方々が自分のレベルで遊べるものとならなけ
ればならない。そこに、文明のリキが使われるわけです。

機械を導入すると、もし壊れた時はどうするんだという方々は多いです。ごもっとも、しかし、
それを心配してばかりでは発展は無い。壊れたら、修理すれば良いんです。トラブルがあ
れば、解決したら良い。ただ、それだけです。そうやって、製品はどんどん良くなり、壊れなく
なる。車しかり、テレビしかり、そして次々に新しい物が登場し、さらに発展していく。形ある
ものは壊れるものです。そういう心配より、導入すればどんなメリットがあるのか、どんな楽しさ
があるのか、どんなに便利に楽になるのか、こちらを見ていただきたい。新しい物が出たら常
に、メリットを見る人とデメリットを見る人が居る。どちらを見るかは勝手ですが、どちらかとい
うと、メリットを優先してみる人の方が楽しんでるように思いますね。何ができないかより何が
できるかに焦点を当てる。どちらにしろ完璧ではあり得ない。形あるものは壊れる。諸行無常
とはいかにも。


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