第十九話 今年はジェネカーを

何と言っても、ダウンウィンドまでを走れないと片手落ち。今年こそは、ジェネカーセーリングに挑戦してはいかがでしょうか?ジェネカーと一口に言っても、深いセール、浅いセール、セールエリアもデザイン次第で大きくも小さくもできます。具体的には、是非セールメーカーと相談して、自分の乗り方、クルー、等々を考慮して、最適なセールを作られると良いかと思います。

ご存知の通り、長い袋に入れたまま上げて使うタイプもあるし、ファーリングもある。また、セール展開後も、セール形状によって、取り扱いのし易いセールにする事もできます。何もジェネカーだからと言って、よりダウンウィンドを走れるようにとか欲張らず、リーチングから、少し落として走れるだけでも随分セーリングが変わると思います。これまで走れなかったコース、否、退屈だったコースが、ジェネカーの採用で、ぐっと面白さに変わる。これから、長い付き合いをしていくヨットですから、いつかはダウンウィンドを、何らかの方法で実行した方が、今後のセーリングも充実しようというものです。

シングルハンドの方は、是非、ジェネカーのファーラーを。ジャイブも堅い事言わずに、巻き取ってジャイブして、また展開しても良い。それでも、これまでのジェネカー無しより、遥かに面白さが違います。

そう言えば、上りでエキサイティングに走ってきたのに、後ろからの風になった途端に、風を感じず、気持ちもだらりとなり、エンジンでも駆けようか、という気持ちになられた方は少なく無いと思います。そういう時に、スピンクロスを持った軽いセールは、そういう時でも、ふわっと広がってくれます。だらだらしたヨットがスピードをつけてくる。きっとそこに面白さが湧いてくると思います。何も、でっかいセールエリアを持たなくても、ジェノアに近いようなセールでも、遥かにジェノアより良い。だいたいジェノアは余程強い風でないと、こういう時は使えない。セールもだらりです。

セールがだらりで、ヨットもだらり、それで自分もだらりとなってしまいます。やはり、セールはできる限りパンと張っていてほしい。セールがパンと張れば、自分の気持ちもパンと張る。軽いセールはそよ風にも反応してくれますから、ジェネカーを使うセーリングが出来れば、面白さの幅も広がると思います。

ですから、2010年のシーズンは、是非、ジェネカーセーリングをやってみてはいかがでしょうか?今年やっておけば、今後はずっと楽しめます。

現在、アレリオン28用にジェネカーを使うべく準備しています。アレリオンにはジブブームがありますので、そのままでダウンウィンドを楽しむ事はできますが、オーナーのご希望で、よりエキサイティングなセーリングを楽しむ為に、ジェネカーの設置をされます。ポールはカーボン製、セールはノース、それにROLLGENのジェネカーファーラーというセットです。シングルハンドでのセーリングですので、ノースセール社とも話し合いながら、取り扱いのし易いセールを作ってもらっています。完成しましたら、ご報告致します。

セーリングの面白さが湧いてきますと、どんどん進みたくなります。それがもっとセーリングの面白さを引き出す事になります。キャビンも良い、旅も良い、でもセーリングも面白い。是非、今年は、ジェネカーでダウンウィンドものにしてはいかがでしょうか?

実は、嬉しい事に、最近、ROLLGENのジェネカーの問い合わせが多くなってきました。それだけ、セーリングを楽しむ人が増えてきたのか、何とかしようという方が増えてきた。実に嬉しい事です。



上図は各セールの走れる角度を表しています。ROLLGENジェネカーファーラーは、コード0から、非対称スピンにまで使う事ができます。コード0はブルー、Gennaker は薄いグリーン、
非対称スピンは紫、オレンジはスピネーカーです。セールが大きくなればなる程、扱いも難しくなりますので、少し抑えたジェネカーあたりが良いかもしれません。

グリーンがジェノアですが、風向に対して、30度〜60度少しとなっています。これ以上落とすと使えない。ならば、その落とした角度をどうするか?いつかはこれを何とかしなければ。という事で、今年はジェネカーにトライ。

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