第九十三話 クルー不足

最近のクルー不足は致命的ですね。クルーが居無いからヨットが動かないのかな?昔は、クルーを見つけるに苦労は要らず、若い人達が簡単に集まってくる。でも、最近はそうも行きません。

最近聞いた話ですが、最近の若い方、定職につかずアルバイトをする。住まいはインターネットカフェで安くあがるし、何も苦労して仕事しなくても良いという考え方もあるそうです。とにかく、楽に過ごしたい。特に夢があるわけでも無い。生まれた時から、豊かさに恵まれて育ってきたせいでしょうか?もちろん、彼らはヨットなんかに来ませんね。

でも、同じ世代でも、一生懸命何かをやって、秀でていく若者も居ます。どうも二極化みたいな感じもしないではない。こういう若者は既に何をしたいかを自分で持っていますね。ですから、それがヨットで無い限りは、やっぱり来ない。

来ないクルーを探しても仕方無い。あるオーナーはインターネットで、いつでも誰でも歓迎しますという誘いをかける。そのヨットにはしょっちゅう誰かが来ています。でも、いつも知らないゲストでも構わないという人じゃないとできませんね。そんな中からクルーになる人も居るでしょう。でも、今度はクルーになったらなったで、あてにする事になります。ところが、何かの用事が出来たり、その人にもいろいろ事情がある。難しい問題です。

で、最も良いのが家族なんですが、その家族がまたあてにならないと来ています。ヨット欲しくて買ったのはオーナーですから、家族はそれに従っただけです。奥さんは紫外線が怖いときていますし、子供は友達とつるんでしまう。子供が小さい時から乗せておくのが良いんでしょうが、そういう時期はお父さんの仕事が忙しい。なかなかうまい事いきません。

で、やっぱり、シングルハンドを可能にしておく事が、これからのヨットライフには必要かと思います。何でもひとりでやって、面白さを味わっておけば、来る者はこばまず、去る者は追わずで行けます。それも、仕方なくシングルでは無く、シングルでの面白さを得ておく必要があります。

それで、結果、シングルでセーリングを満喫しましょうという事になります。シングルでセーリングをどう操って、面白さを創っていくか?ここがポイントです。オーバーに言いますと、シングルハンドセーリングがヨット界を救う。いつも言いますが、シングルでできるなら、二人でも、三人でもできるという事です。来るのが、ヨット知らないおねえちゃんでもできるという事です。万能です。

ですから、シングルで遊ぶ方法を考えましょう。これは案外面白いセーリングができます。寂しさなんか吹っ飛んでしまいます。自由自在なセーリングを満喫しましょう。クルーなんか当てにしちゃあいけません。

クルージングなら、オートパイロットを駆使して、今ではワイヤレスのリモコンなんかもありますから、ヨットのどこに居ても、オートパイロットをコントロールできます。セーリングなら、できるだけオーパイを使わないでやれる方法を考えた方が面白いと思います。

実は、この連休中に出張していたのですが、40フィート艇をシングルで、それもあっちこっち旅を楽しんでおられる方にお会いしてきました。その気になれば、何だってできる。後は装備をどうするか?

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