第二十四話 時代は変わる
中古で30年以上のヨットが出てきたという事は、日本のヨットの歴史がそういう長さを持ってきたという事でしょうし、20年物なんかはざらにありますから、そういう長さが我々の経験の中に積み重なってきたという事だろうと思います。 昔はレースが盛んでした。ところが、その後は、レーサーはもっと性能を上げていきますし、一方クルージング艇もそのクルージングとしての性能を求めていきました。という事は、この二つのヨットの違いが、どんどん開いてきたという事になります。 現在のレーサーとクルージング艇は、あきらかに違います。この事は、進化/発展の中で、それぞれの要求が満たされてきた結果で、双方にとって、より使い勝手が良くなった、性能がが良くなったと考えて良いと思います。 現在、レーサーは本格グランプリレーサーか、或いはクラブレース等に使うレーサーかという風に別れています。まあ、後者はクルーザーレーサーとも言えると思います。また、クルージング艇は本格外洋艇か、或いは沿岸用かに別れます。 このレーサーとクルージング艇はかなり離れた存在になりますが、その間を埋めるものが、クルージング性能を十分に満たしながらも、帆走性能を高めた いわゆるレーサー/クルーザー或いはハイパフォーマンスクルーザーと呼ばれるヨットです。そして、レーサーでは無いが気軽にシングルハンドを容易にした高い帆走性能を持つのがデイイセーラーです。今日、そのデイセーラーも、もっと進んで、レーサーの性能を持つデイセーラー/レーサーというのが出てきています。いわゆるワンデザインレースを発展させようという狙いです。 カテゴリーを分けるとしたら、 グランプリレーサー クルーザーレーサー レーサークルーザー 或は ハイパフォーマンスクルーザー 沿岸用クルージング 外洋用クルージング 上に行く程、レース色が強く、下に行くほど、クルージング色が強い。 これらとは別に、デイセーラーがあり、デイセーラー/レーサーがあります。時代の変化は、それぞれのカテゴリー色を色濃くしていきます。 昔は、ひとつのヨットで何でも満たそうという希望が多かったようです。クルージングも出来て、レースもそこそこ走って、あれもこれもという表現を良くしたものです。でも、だんだんと各コンセプトの発展があり、それぞれに分離してきました。昔のレーサーより速い、昔のクルーング艇よりキャビンは広いし快適、そういう具合に、その目的において、より使い勝手が良い。 そこで、忘れ去られていくのが、セーリングをどう考えるかだろうと思います。レーサーの人達は、レースに置ける帆走という事に集中するでしょうし、一方、クルージング艇の方々は、セーリングとうものをあまり重要視しなくなってきた。それで良い方々は良いんですが? レースをしたいと思う方々は、とってもクリアーです。迷う事はありません。しかし、もし、クルージング艇でセーリングも遊びたいと考える場合です。クルージングもするが、日常的には、セーリングをもっと楽しみたいし、たまにレースに出れば、レーサーには勝てなくても、ローカルのレースにおいては先を走りたいという方もおられます。 そういう方々向けとして、ハイパフォーマンスのクルージング艇というのがあります。キャビン内は十分に設備が整っています。でも、デッキ上はセーリングを楽しむ艤装の仕方が施されていますし、船体も強く、軽目で、高い技術が施されています。 そして、さらに、もう遠くへのクルージングはしないし、暇もないという方々、たとえしても、ウィークエンド程度の短いクルージングで良い、それより、日常に気軽にセーリングを楽しみたいという方々にとってはデイセーラーという事になります。 時代の変化に伴い、ヨットが様々に進化・発展してきていますから、各分野においては、昔よりいっそう使い勝手は良くなってきた。ただ、いろいろ別れてきましたので、選択を十分に考慮する必要はあります。それさえ間違わなければ、昔よりもっと楽しめるし、面白い。 当社では、ハイパフォーマンスクルージングとデイセーラーに絞って取り扱っております。これは、ヨットである限り、ヨットならではのセーリングというものをもっと楽しんで、面白くした方が良いと思っているからです。何しろ、セーリングというのは、ヨット以外では経験できない事ですから。また、どうせセーリングするなら、より深く知って、経験した方が面白いと思うからです。ですから、日常はセーリングを堪能する。これを基本に考えております。 この先、どういう時代の流れに変化していくかは解りませんが、例え、どんなに変化しようとも、ヨットである限り、セーリングをいかに堪能するかというコンセプトだけは維持していきたいと考えています。もちろん、クルージング艇でもセーリングは遊べます。しかし、セーリングに重点を置くなら、やっぱりハイパフォーマンスの方が面白い。スピードのみならず、レスポンス、滑らかさ、安定感、フィーリングの良さ等々を味わいたいからです。レースをしないにしても、スポーツカーの走りはそれ自体が面白さです。 今日の一曲 ソニー クラーク Minor Meeting |