第五十四話 逆回転するウィンチ

今の処、SELDEN社にはマニュアル式で、HARKEN社では電動での、逆回転のウィンチがあります。まだまだ、あまり採用されてきていないようですが、これは結構使えるのではなかろうか?

シートを引くには問題無いが、少し出したい時には、いちいちロープをウィンチから解かなければなりません。それをこのウィンチでは、そのままでウィンチのドラムを逆回転させて、リリースができるというものです。これは重宝するのでは?

大きくリリースする時は逆回転なんかまどろっこしい事やってられませんが、ちょと出したい場面は多い。そういう時には、このウィンチが役に立ちそう。とは言っても、まだ使った事はありませんが、
理屈的には良さそう。

クルーが居るなら、そんなウィンチは不要かもしれない。でも、シングルなら、片手には舵を握っていたいから。ちょっと引いて、ちょっと出して、そんなセーリングが簡単にできる。昔からこんなウィンチが出てきて欲しかった。

それで、メインシートはコクピットにあって、舵を握りながら、片手で引く。セールの大きさによっては、力は要るが大きく動かせるシートと力は少なくて済むが、小さく動かすシートの両方が用意される。これでOK。もっとでかいのになると、ウィンチで引くシステムが採用される。最近では、ジャーマンメインシートシステムが良く見かけられます。これは、風上でも風下からでも、ウィンチ操作でコントロールができるので、有難い。

キャプティブウィンチというのがあります。メガヨットには昔からあったようですが、やっとそういうウィンチがちょっとでかいヨット、先日のイーグル44には採用されるようになりました。

  メインシートを写真のようにドラムに巻きつけ
  ます。もちろん、電動です。そして、逆回転
  しますから、リリースもできる。










ハリヤードウィンチには必要無いが、シート用のウィンチには、逆回転するウィンチというのは、将来は一般的になるのではなかろうか?

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