第七十九話 学ぶ

学生時代にもっと勉強しておけば良かった。つくづくそう思います。でも、それは無理な話。興味も無い事に、そんなに勉強なんてできません。多分、今の意識で学生時代に戻れたら、勉強するかもしれないが、その今の意識が無い限り、学生に戻れても、勉強なんかしません。他に興味はたくさんあるわけです。

という事は、今興味がある事を、今学ぶというのはできるかもしれない。興味があるわけですから、そこにもっと意識的にエネルギーを費やして、未来に後悔しないように、今、できる事をしておいた方が良いかもしれない。

何においても、高い技術やテクニック等々を持っている人が居ますが、過去に、必ずや学んだ方だと思います。その学ぶ才能が一般人の何倍もある方はプロになっていくのかもしれませんが、そこは才能の問題じゃないかと思いますが、そこまでには至らなくても、別にプロになるわけでは無いし、でも、自分なりの学びを一生懸命やる時期をもつか、持たないかは、その後のヨットライフに大きく差をつけるのではないかと思います。

だから、今、できるだけ学ぶという事を実行できれば、近い将来に、全く別次元のヨットライフを味わっている可能性は高い。プロで無くても、アマチュアでも、全然違うヨットに対する考え方、接し方等が築かれていくのではなかろうか?

セーリングに興味があるなら、セーリングについて、より詳しく。クルージングについて興味があるなら、よりクルージングに基づいた学びをする事によって、その先の道は違ってくるだろうと思います。興味があるわけですから、苦痛は無いと思いますし、より面白さが発見できるのではないかと思います。

すると、どんな時でも応用が効くようになるだろうし、自分のスタイルの構築にも繋がるし、それらは、より面白さの探求という事になっていくだろうと思います。学生時代のように、試験の為でも無いし、自分の為であります。

しかし、あまりにも便利機械が導入されていきますと、学ぶ範囲が狭くなるかもしれません。それは面白さが減じられる事になるかもしれません。それで、便利であっても、そこに何らかの学びを求める必要はあるのかもしれません。便利機械を使ったうえでの学びもあるかと思います。

先日、電動ウィンチでジブファーラーのドラムラインを引いて、ドラムにラインの巻きが少なかったせいで、引きすぎて、ドラムを壊したという話を聞きました。電動ウィンチは便利だけれど、力加減が解らない。だから、要注意という事になります。マニュアルならすぐに気がつきます。だから、マニュアルでというつもりはありません。この世の中、便利機械を導入していく事に逆らう必要は無いとは思いますが、導入したら、その弊害がどこにくるかも学ぶ必要はあるという事になります。便利機械は全てが順調なら便利極まりない。しかし、不測の事態が来たらどうするか?これも考えておく必要はあろうかとは思います。だから、その不測の事態をできるだけ起こさないように学ぶ必要はある。

簡単に言えば、より学べば、より詳しくなって、自由自在にコントロールできるようになるわけですから、これが面白くないはずがない。やっぱり、学んだ人には適わない。どこかの時期に、学んでおかないと、やりたいこともやれなくなるかもしれませんね。

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