第五十七話 クルージングかセーリングか?

ついこの間もある方と話をしていましたら、レースはしない。クルージングですと言われていました。もちろん、クルージングに対して明確なビジョンを持って言われているならOKです。

クルージングには長い旅と短い旅があります。基本的に旅であります。日帰りの旅は無いと思っています。それはピクニックでしょう。この定義で言うなら、旅には時間が必要だという事です。少なくとも、どこかに行って、最低1泊は必要かな? 行った先、旅先のフィーリングを味わう為に。
しかし、1泊で行ける箇所はそう多くは無い。同じ処に何度行っても面白いなら幸いでありますが。

それで、短い旅には、一緒に行くメンバーを変えて変化をつける。でも、これとて、すぐに限界が来る。という事はやっぱり旅には長い時間が必要だという事になります。しょっちゅうは行けないにしても、行く時は長〜い時間であります。できるだけ。それが旅の醍醐味のひとつではないかと思います。

つまり、現役で仕事していたら、とっても難しい。現実はそんな暇は無い。だから、多くの方々は宴会したり、近場でのピクニックだったりだろうと思います。普段できる事は殆どそんな具合かな?だったら、その普段にセーリングをしましょうという話です。ピクニックも良いが、もうちょっと真剣なセーリングも加える。レースも良いが、必ずしもその必要は無いと思います。

セーリングに意識を移して、成長を見る。そこに面白さを感じて、いろいろです。そういうヨットライフもある。レースとクルージングが全てでは無い。そして、晴れの引退が来たら、それからクルージングに変わっていけば良い。既にセーリングしてきたから、ヨットにも詳しい。

或は、引退して、もっとセーリングを追求していく方法もある。ある何かに真剣に取り組んでこそ、自分の本当のスタイルが見えてくる。セーリングからクルージングに行ったり、レースに行ったり、或は、もっとセーリングを求めたり、すべての入口はセーリングにあると思うのです。

だから、クルージングかレースかでは無く、そこにセーリングも入ります。むしろ、最初はみんなセーリングが主となった方が良いと思う次第です。それも、ただ動かせれば良い程度では無く、いかに走らせるかまで進んだ方が良い。そこまで進むと、自分の本当のスタイルが見えてくると思う次第です。

本当にヨットを自分のものにするには、真剣に取り組む時期が必ず必要ではないかと思います。それはレースでも良いし、時間がたくさんある人はクルージングでも良い。でも、時間が無い人には是非セーリングを堪能する事から始められると良いのではないかと思っています。

次へ       目次へ