第六十六話 ショートクルージング

デイセーラーの別名はウィークエンダーです。ウィークエンド程度の短いクルージングなら、デイセーラーでもできるという事です。狭い空間に何日も泊まるというのは、物理的には可能ですが、長期になるなら広い部屋の方が良い。だから、1泊か2泊程度。それなら、何とかなる。キャンプのテント気分? 否、テントより遥かにましです。

クルージングですから、エンジンで走るとして、例えば、平均を4ノットとするなら、5時間走って、
20マイルの距離。朝出て、2時か3時に到着して、現地に一泊、翌日、昼に出て、5時には帰ってくる。天候さえ良ければ、そんな計画も立てられる。距離がもっと近いなら、もう少し時間的余裕もできる。もし、3日もあれば、丸一日を現地で過ごせます。

この程度のショートクルージングであるなら、デイセーラーでもできます。あくまでヨット泊です。食事は、ヨットで作らなくても、現地で頂ける。現地のご馳走を堪能できるのもクルージングの楽しみでもあります。

もちろん、理屈で言えば、もっとロングも可能です。ホテルに泊まる事も考えられる。でも、感覚的な事を言えば、ショート程度かなと思います。

年に1回か2回程度、ショートクルージングを企画しても良い。もちろん、大人数は無理。2〜3人が適当かな? それなら余裕です。ただ、ショートで行ける範囲は狭いので、その狭い範囲に行きたくなる場所がいくつもあれば良いのですが? 片道に8時間も9時間もかかりますと、最低でも、3日は欲しい。いやもうちょっと欲しい。

期間が長くなりますと、天候の影響もあります。長いと天候が悪くなったりする事もある。だから、余計に日程の余裕が必要になる。3日で行って、遊んで、帰ってくるという事が無理なら、それ以上の距離があるとするなら、余裕をもって、4日、5日では済まないかもしれません。3日以上なら1週間ぐらい考えておく必要もあるかもしれません。

或は、その日程で、帰るのでは無く、ヨットをマリーナに置いて、一旦引き上げて、後日、その続きをするという方法もあります。ビジター費用はかかるが、そういう方法を取って、時間的余裕を持つと、気分も楽。旅は、時間的なゆったり感を楽しむ処も必要でしょう。

ロングに行きたい人には、デイセーラーは合いません。行ってもショートで良いなら十分。そして、旅以外の時をどうするか? 旅以外は一年365日のうちの殆どですから、普段の使い方になります。それをどう過ごすのか? そこがとっても重要だと考えます。よって、そこにセーリング自体を楽しみましょうという事になります。それはピクニックだけでは無く、スポーツセーリングも楽しむ。だから、楽しさだけでは無く、面白さを味わう事ができる。ショートクルージングで良いなら、デイセーラーが良い。何故なら、セーリングを面白くできるから。

日頃のセーリングが面白いなら、あまり旅に出たいとは思わないかもしれない。それでも、年に1回ぐらいはそういう企画をしても良い。近場に良いスポットがあって、そこに2泊ぐらいできると良いな〜と思います。年に1回程度なら、また来ても良い。エンジンをもちろん使うだろうが、セールとの併用もします。燃費も良くなります。でも、真夏は避けたいですね。暑いばかり。例え、でっかいヨットでエアコンのあるヨットでも、外は暑い。やっぱり秋だな〜。秋ならエアコンも要らないし。

別にショートクルージングの薦めではありません。可能性としてのお話です。

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