第八話 ハラハラドキドキ

幸か不幸か、年がら年中、ハラハラドキドキのしっぱなしで、退屈する事がありません。ネタには全く困らない。でも、人生とはそんなもの、ただ、もう少し操縦が上手ければ、ハラハラドキドキをゲームにして遊ぶ事ができるのにな〜と思います。まだまだ。そこまでの余裕はありません。

本当は、ハラハラドキドキは、ゲームとしては最高なのかもしれません。今時のどこかのゲームなんて、足元にも及ばない。何しろ、リアルなゲームなのですから。バーチャルとは違います。
リアルをゲームにできたら、これに敵うものは無い。ただ、リスクもリアルなので、半端ないわけであります。

人生をかけてゲームする程の度胸はありませんが、でも、遊びなら、リアルな遊びなら何とかなりそうです。セーリングに出ますと、完全な安全はありません。例え、湾内であっても、リスクはゼロにはなりません。だから、バーチャルとは違います。でも、そのリスクに対応するべく、知識と腕を磨く。すると、自信もわいてくる。それでも、リスクゼロではありません。だから、緊張する場面も出てきます。しかし、本当の意味での面白さというのは、そういう処にあるのかもしれません。

ゲームをしても何も残らない。人生も死んじゃったら終わりです。財産残しても、私には関係がない。結局、何も残らないし、残したって、私には解らない。多分。死んだことありませんので、本当の処は解りませんが。

結局、ゲームして、そのゲームをどう味わうか? それしかできないんではなかろうか? ゲームオーバーになったら終わりです。全て無くなる。だから、いかに上手にゲームをコントロールして、生きてる間にいかにそのゲームを楽しめるか? そこが重要なのではなかろうか?

いろんなハラハラドキドキがあるわけですが、ゲームを楽しむ為に、ゲームから面白さを引き出す為に、それに上手になる事、それしか方法はない。だから、ヨットやるとしたら、上手になる事が重要です。運営の仕方とか、メインテナンスとか、セーリングとか、全般に渡って、上手に運営できるようになる事。それが面白さを引き出すコツではないかと思います。

セーリングに上手になって、余裕が出来てきたら、セーリングゲームができるようになる。もっと上手くなれば、もっと高度なセーリングゲームができるようになる。それが出来たからと言って、不老不死になるわけじゃないし、病気になる事もある。だから、何も褒美はありません。でも、面白いゲームを味わう事ができる。所詮、我々は、プロセスを味わう事しかできないのではなかろうか?

人生を降りる事はできません。ヨットを降りる事はあっても、人生は降りれない。そして、人生はある限り、何かをしなければならない。それもまた人生。理想的にはいろんなゲームをして、いろんな味わいを得る事。お米が主食でも、おかずもいろいろ食べたいですから。だから、仕事ゲームして、家族ゲームして、親子、夫婦ゲームして、ヨットゲームして、セーリングゲームして、結果はどうなるかは解りませんが、重要な事は、その各ゲームに上手になって、グッドフィーリングをできるだけ引き出す事ではなかろうか?少なくとも、食べてる最中は上手いと思えるように。その結果は誰にも解らない。

だから、セーリングゲームをするなら、上手になった方が良いゲームができようというもの。遊びを息抜きとする考え方もありますが、息抜きとは何だか、ぼ〜とした感じ? それでリフレッシュできるとは思えない。息抜きするなら、違う何かで、ハラハラドキドキゲームを堪能した方が余程リフレッシュできるのではなかろうか? 何しろ、その時間は頭がそっちにかかりっきりになりますから。 で、それに上手になれれば、余裕でもって、ゲームをゲームとして楽しめるようになるのかな?

今よりちょっぴり上を行くような、チャレンジも楽しめるようになるかな? そうなったら、全てがゲームになって、これこそ面白い。理想はいかなるフィーリングさえも、例え、好ましく無いフィーリングさえも、余裕で受け取る事ができるという余裕のゲーム。もし、そうなったら、最高であります。それをセーリングゲームだけでも、味わえないかな〜? 飛沫を浴びて、大笑い! 飛沫を浴びて、嫌な気持ちにもなれますが、大笑いするというゲームもある。そういう余裕が持てればゲームとして楽しむ事ができるのにな〜と思います。

セーリングに上達すると、ハラハラドキドキを適度にコントロールしながら、ヨットのバランスとともに遊ぶ事ができるのではなかろうか?これぞグッドフィーリングの秘訣かな? もちろん、いろんなレベルでそれを味わえるのが、セーリングというゲームではなかろうか? だから、上手くなればなる程、高いレベルのグッドフィーリングを味わえる。と言いますか、高いレベルになったら、グッドフィーリングだけでは無く、あらゆるフィーリングを受け入れるという遊び方にもなるかもしれない?
まあ、ここまで行けば達人のレベルかな? 上手い人というのは世の中にたくさん居るわけですが、ただ速く走らせるだけがセーリングでは無いと思います。全般に渡って、上手くコントロールできる人、いかなる状況でも臨機応変に対応できる人、自由自在の人だと思います。

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