第四十二話 立ち位置

旅好きがおられる一方で、ヨットに関してはレース好きの方もたくさんおられます。確かに、レースはエキサイティングです。

日本中でヨットレースが催されます。本格的なレーサーが参加するようなレースもあれば、もっと気楽に参加できるレースもあります。お祭りレースなんかですと、普段はレースに興味が無い方も、純クルージング艇で参加しても楽しむ事ができます。

    

お祭りイベントに対する参加者は実に多い。しかし、レース一辺倒でやる方はそう多くは無い。もう20年ぐらい前か、もっと前か、これからはクルージング艇だと言われた事もあった。確かに、クルージング艇は増えてきたものの、今一、そのクルージングを満喫されている方もそう多くは無いのではなかろうか?

レースの時代じゃ無い、これからはクルージングの時代とか言っても、これも正しくなかったと見るべきではなかろうか?では何か? これからはデイセーリングの時代だと見ています。

実際の日常を見てますと、デイセーリングをされる方は多い。ただ、デイセーリングを基軸にとは意識されていない。問題はそこにある。デイセーリングが主体だと意識しないからこそ、面白さを見いだせない人も居るかもしれない。

デイセーラーのオーナーはデイセーリングを意識するのは当然の事。でも、クルージング艇のオーナーはデイセーリングをしても、それを特段意識してやるわけでは無い。基軸はクルージングなのだから。でも、やってる事はデイセーリングです。だから、この際、基軸はデイセーリングだと意識してやれば、そこにもっと面白さを見出す事ができる。その同じヨットで、時にレースにも参加するだろうし、クルージングにも行ける。

これからは、レースでは無い、クルージングでも無い、デイセーリングが主である。そう意識したら、日常をもっと面白くできるのではなかろうか? 最も身近にできる事を最も面白くする方法を考えた方が良いと思います。そう意識したからと言って、他を諦める必要も無いのですから。

今あるクルージングヨットを、デイセーリング主体と意識して、デイセーリングを楽しもうと意識して、そこを基軸に運営を考える。そして、時にレースも楽しむだろうし、クルージングもできる。ただ、意識の基軸はデイセーリングにある。そう意識した時、ヨットはもっと楽しめるようになるのではなかろうか?これからはデイセーリングの時代です。

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