第七十三話 デイセーラーのセーリング
| お気軽ピクニックから本格セーリングまで、オーナーの気分次第でどうにでもできるのがデイセーラー。これまでセーリングばかりを強調してきましたが、ゆっくり、流すようなセーリグも有りなのです。ヨットとの一体感もあって、まあ、細かい事はさておいて、気軽な気分で、流れるようなセーリングを楽しむ。 セーリングのバリエーションとしてはどうにでもできると思いますね。ある特定の快走を求めると、どうにもならない風があります。しかし、微風は微風の時のように、強風は強風の時のように、それなりに、いろんな風があって、いろんなバリエーションのセーリングを、それぞれに楽しむ。そう思えば、楽しめる範囲は非常に広くなります。ある一定の風の時だけが楽しいでは、そう多くはありませんし。 広範囲に及ぶ風の状況において、その対応をどうするか？ できるだけその対応範囲が広ければ広い程に、いろんなバリエーションのセーリングを楽しむ事ができます。 微風だったら走らない。もし、漂うようなセーリングを楽しめるならそれも良い。しかし、少しでも何とかしたいなら、微風用セールを展開しましょう。これだって、そう面倒くさいものではありません。やってみれば簡単な事。もう、これだけで全然違うはずです。中風程度ならちょうど良い。ジブとメインで、縦横無尽。強風になったら、セールを小さくして、その強風のセーリングを味わう。微風だから、強風だから、嫌だなという気持ちが出てきますと、楽しむ事ができなくなります。だから、前もって、微風ならこうしてみよう、強風ならこうしてみようという事を考えておいて、それぞれの風を楽しむと思えれば良いかもしれません。そういう心構えが、気持ちを楽にさせてくれると思います。 風は自然ですから、素直に受け入れるしかありません。嫌な気持ちで続けても楽しくありませんし、できれば、積極的に受け入れてしまって、その対応によって、いろんなセーリングのバリエーションを楽しむつもりで居た方が良い。でなければ、エンジンかけて帰るかです。 そういうバリエーションに富んだセーリングを、気軽に対応できるようになれるのがデイセーラーだろうと思います。何故なら、ボリュームが小さいからかもしれません。比較的軽く建造されますから、そのパフォーマンスにしては、セールが大きくならないから、扱い易いというのもあると思います。何となく制御し易いとも感じれます。 でっかいヨットの方が楽とか言いますが、強風になったら、結構大変ですよ。パワーが全然違いますから。でかいヨット程、人間のパワーも要求します。 もし、微風から強風まで、こういう乗り方で対応しようというスタイルを持ったら、それこそセーリングは本当に自分のものになります。ヨットとの一体感も湧いてきます。自由自在、縦横無尽、人船一体、舵が自分の手の延長みたいになるかもしれない。 速いか遅いかもあるでしょうが、それ以外に人船一体感なるものが感じられるようになると、面白くてしょうが無くなると思います。特別なセーリングに関する複雑な知識が無くても、それは可能ですね。専門家がひょっとしたら、もっとこすうべきとか言うかもしれないが、そんな事はほっといてくれ。セーリングの感において楽しいんだから。目指すべきはこれかもしれませんね。 |