第四十九話 外洋ロング

デイセーラーはその名前の如く、外洋のロングを想定しているわけではありません。誰も、デイセーラーで外洋に行こうなんて思わない。だから、狭いキャビンでも充分なのです。

ところが、今年の春、アメリカ西海岸から、日本へノンストップでやってくるデイセーラーがあります。実は、遊びでは無く、海洋調査なのですが、太平洋に浮かぶプラスティックのゴミを調査するという目的があります。

デイセーラーは、ロングクルージング向きではありませんが、しかし、船体としてはそんな事だってできる。その証明になります。

何故、外洋向きでは無いか? それはロングになれば積載貨物が多くなる。ロングになれば、キャビンも広く欲しい。そういう事に向いていないからです。だから、一般的には、デイセーラーで外洋を御勧めはしません。もちろん、一般的には、誰もしようとは思わないと思いますが。

やってくるデイセーラーはハーバー29。新しいモデルです。この太平洋横断の環境調査完了後、日本でそのヨットを売却予定ですが、実は、まだ詳細の仕様が解っておりません。よって、後日という事になりますが、福岡にやってくるのが、だいたい6月末あたりかな?

本当は、外洋艇の重めのヨットの方が楽ではありますね。でも、足は速いので、勝負は速いという事もあります。でも、速いヨットというのは、ショートには良いが、本当にロングだと体が疲れるので
体力は要りますね。それが外洋艇は、足は遅いが、体は比較的楽になる。あくまで比較の問題ですが。

やっぱり、それぞれのヨットに向き不向きがあります。できるのはできるがそれ向き、それ向きでは無いというのがあります。一般的には、その向き不向きをきっちり考慮したいです。ヨットはある種のチャレンジではありますが、何もだいそれた事をしようというわけではありませんから。

ただ、あっちこっち寄りながらでは結構行けるかなと思いますが、でも、やっぱりデイセーラーはセーリングを楽しむ事に向いてます。何てったって、スポーツカーみたいなものですから。

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