第二十七話 季節

昔は30度を超えますと暑いな〜と思ったものですが、ここ最近の夏は、30度超えは当たり前で、
35度前後も珍しくなくなってきました。セーリングしても、この暑さですから、肌をさす太陽の光が痛いぐらいです。

それで、ビミニトップを設置したいと思ったりもする。しかし、セーリングを求めたヨットはメインシートがブーム後方にあり、たとえビミニを設置したとしても、殆ど役にたちません。そういう前提での造りをしているわけではありません。

よって、夏はオフシーズンとも言えます。或は、夏は夕方の涼しくなってから乗るという事を考えても良いかと思います。日は長いですから、週末の仕事が終わってからでも良い。もちろん、地方によって事情は違うとは思いますが。

季節、時間帯、それぞれに事情が違い、乗り方も変わります。無意識で居ますと、当たり前の事を当たり前にやっている様で、実際は、当たり前のように楽しんでいなかったりもします。

夜は船内に泊まって、翌朝、早朝セーリングを楽しむという方法もあるでしょうし、夏はオフシーズンと割り切って、少し涼しくなるのを待つかもしれない。秋になると最高のシーズンが訪れる。冬でも風がぴりっと冷たくなって、それが緊張感を醸し出す。集中セーリングには良いかもしれない。

九州でも本格的な冬は、結構厳しいものがあります。それでも、時々、冬の厳しさを忘れさせてくれる時もあります。九州だって雪も降ります。

もし、季節が無くて、年中同じならと思わないでも無いですが、でも、季節があるからこそ、その季節ごとの違う様相を見る事ができます。このメリハリは結構効くかと思います。ですから、季節を考え、その日の天候を考え、セーリングを考え、オンとオフを考え、意識的である事が楽しむ秘訣ではないかと思います。

意識的と言えば、大げさな言い方をすれば、我々が如何に生きるかという事になると思います。
それは外部から得られる様々な感覚があって、それをどうするかという意識という事になるのではないでしょうか? 誰もが何らかのの事で良い感覚を得たいわけですが、その為には意識的であらねばならない。それが、漫然とした状態では、グッドフィーリングなんか味わえないし、偶然を待つしかない。偶然任せで良いかどうかですね。

季節の変化に対して、ヨットに対して、操船に対して、意識的であればある程、グッドフィーリングの可能性は高くなると思います。セーリングを意識しないと、セーリングから得られるフィーリングもそれなりになる。ですから、セーリングを意識するだけで、そのセーリングは全然違うものになっていくと思います。夏は夏の使い方、考え方があって、季節ごとに変えます。夏は空気が軽く、冬は重い。季節を感じるセーリングがあります。

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