第五十七話 排水量/長さ比
排水量とセール面積については散々書いてきましたが、その他、排水量と水線長による計算式があります。これは様々なヨットの重さを比較する計算ですが、次の式になります。 (排水量/2、240) ÷ (0.01 X 水線長)3条 ポンド フィート 長さについては、全長は関係無く、あくまで水線長による計算になります。例えば、アレリオン28の排水量は5、700ポンド、水線長は22.83フィート。前後にオーバーハング有り。 (5、700/2、240) ÷ (0、01 x 22.83)3条 (2.54) ÷ (0.012)= 212 全長には関係ない、水線長の話ですから、この数値でわかる事は、同じ重量でも水線長が長い方が、軽いという事になり、軽ければ(数値が低い)軽い程、プレーニングし易い(同じセール面積)なら、という事になります。 もうひとつ計算してみます。オプティオ 9 です。排水量:5、290ポンド、水線長:28.12フィート オーバーハング殆ど無し。 (5、290/2、240) ÷ (0、01 x 28.12)3条 (2.36) ÷ (0.022)=107 だんぜんこちらの方が数値が低い、つまり軽いという事になり、こちらの方がプレーニングし易いという事になります。 この数値で言うなら、アレリオン28の重さは中間的であり、オプティオ9はかなり軽い部類に入ります。これに、セール面積の要素を加味しても、オプティオ9の方が速いと言えます。 軽い方が速いし、動きも機敏になります。でも、軽い方が乗り心地としては悪くなり、機敏さに関しては、オーナーの対応の仕方次第ですから、どちらが良いかというのは、何を基準にするかによります。時速300Kmオーバーを出せる車と、200kmオーバーの車と、どっちが速いかは明らかですが、実際に使うオーナーにとっては、どういうスタイルでに乗るかという事によって選択は違ってきます。海は、舗装道路を走るわけでは無いので、全体のバランスをどこで取るか? そこが重要かと思います。 速いヨットは確かに面白い。しかし、反面、速いヨットにはそれなりの対応をしなければならない。もちろん、風次第ですが。そこをどれだけのレベルで対応するかは、そのヨットのスポーツ度という事になると思います。高いレベルでのスポーツ度を楽しみたいなら、セール面積/排水量比が高く、 排水量/水線長比が低く、そして、高いバラスト比があると面白い。でも、レベルの問題です。 誰もが、時速300kmで走る車を求めるわけでは無いし、300kmで走る車にどう対応できるかという事もありますから。 もちろん、オプティオ9が車で言う処の時速300kmに対応しているわけではありません。もっと速いのがいくらでもあります。まあ、敢えて言えば、アレリオン28が、時速200kmの車に対応するなら、オプティオ9は時速250km、ディナミカ940なんかは300kmかな〜?あくまでスポーツ度のレベル的違いを解りやすく、偏見もまじえて表現すると、こんな感じでしょうか。誤解を招くといけませんので、この数値を変えれば、150kmと200kmと250km、或は、100kmと150kmと200kmと変えても良いわけで、あくまで違いを言いたいだけです。 ただ、車と違って、海は微風もあれば強風もあって、波が無い時もあれば、波が高い時もあります。その全体を考えて、自分のスポーツ度をどれだけ楽しめるか? そことの関係が重視されます。 |
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