第四十一話 速いヨットはいつだって面白い

マリーナから出て、セールを上げてから、例えば2時間のセーリングをするとします。この2時間は、気軽にセーリングに浸る丁度良いぐらいの時間だと思います。風が変化し、それに合わせて、舵を取り、セールを調整する。シート操作だけの簡単操作でも充分です。

セーリングは、ヨットを走らせて楽しむものですので、どんな走りをするのかが重要で、それが面白さに関わってきます。元々、ポテンシャルの高いヨットは、誰が操作しても速く走れます。細かい操作をすれば、これまた繊細な違いを楽しむ事もできます。しかし、気分が乗らない時もあります。 そういう場合は、最も簡単な操作で、ゆっくり構えて走らせても良いと思います。それでも、速いヨットはやっぱり速い。だから、気持ちが良いです。スピードはレースの為だけにあるわけではありません。と言っても、とんでもないスピードというわけでは無く、いわゆるスイスイ感です。

セーリングでスイスイ走ると面白くなります。スポーツセーリングに限らず、散歩でも、ピクニックでも、速いと面白さを感じます。それを自由自在に出来るから面白いんですね。重い、鈍いヨットだと、ピクニックを楽しもうと思っても、走りません。どんなに操作しても遅い船は遅い。いわゆる吹けば走るというヨットです。2時間では無く、20時間なら、良いかもしれません。ヨットには、向き不向きがあります。

  
  アレリオン 33S

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