第四十七話 現代人にはセールフィーリングがお勧め



      
ふらっと立ち寄ったマリーナ、ちょっと良い風吹いてる。じゃあ、ちょっと出てみよう。セール上げて、スイスイ走る感じは、なかなかのもの。上って、アビームで、と走って、セールをいろいろ遊んでみる。下りになると、風も弱くなるので、さっとファーリングのジェネカーを引き出してみる。さすがに、セールが軽いので、弱い風でも風をはらんでくれる。こういう時、絶対スピードはそうは出ないが、でも、弱い風でも走ると面白さが湧いてくる。

セーリングって、それだけでも楽しめるな〜と思います。何故なら、走るヨットに乗ってるんじゃなくて、自分で走らせてるからです。2時間程度走って帰ります。いろいろセーリングに工夫さえ続けていけば、本当にそれだけでも楽しめる。

こんな気軽さをいつも携えておきたいと思います。そうしたら、一生、ヨットと遊べます。そして、知らず知らずのうちに、上手くなってます。感性も洗練されてきます。世の中、理性が重要視されますが、だからこそ感性が重要です。それは単なる癒しとかでは無く、それ以上の何かがある。ケネディーやアインシュタインがセーリング好きだったのは、セーリングにおける感性がイマジネーションを豊かにしてくれるからだと言ったとか、言わなかったとか?そう言えば、俳優のモーガンフリーマンもヨット好き。

セーリングの本当の面白さは、理屈を超えた処にあるんじゃないかと思います。多少、セールカーブが悪くたって良いんです。重要な事は、感じる事ではないかと思います。その感じる事を面白くする為に知識と技術があった方が良いのは確かです。でも、それらは、あくまで支えであって、重要な事は感じる事だと思います。ですから、セーリングはフィーリングだと思います。だから、それなりの工夫を凝らします。セーリングってそれが面白さだと思います。

美しいヨットを美しく、自由自在に走らせたいと思います。

         

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