第六話 操作性



      
シングルハンドの場合での操作性は、舵を握ったまま他の艤装の操作に手が届く事が必要になります。オートパイロットを使えば、舵を離れて移動できますが、それがしょっちゅう必要になるなら、面白さに欠けてきます。できるだけオートパイロットは使いたくありません。仮に使うにしても、それはあくまで補助的に留めておきたいと思います。ダブルハンドであれば、ひとりが動き回れますから、大きなヨットでも操作が可能です。

もうひとつの要素はその操作の時の力加減です。ウィンチを必要とする場合は、ウィンチにロープを巻いたり、はずしたり、ストッパーを開いたり、閉じたり、その位置等によって、片手でひょいというわけにはいきません。その場合、両手を使いますが、その時舵を離れ、時間が少しかかるようであれば、オートパイロットとかに頼る事になりますが、これがいちいち面倒くさい事があります。

デイセーラーの場合、メインセールを上げる時に少しウィンチを使いますが、セーリングに入ったら殆ど必要としません。さずがに、サイズが大きくなると、セールも大きくなるのでウィンチを必要とするようになりますが、そういう場合、電動ウィンチを採用しています。サイズがでかくなっても、シングルハンド仕様が前提です。だいたいですが、35フィート前後以上は電動ウィンチがついてます。

下の写真はアレリオン28です。舵を握って、目の前のコクピット中央のポストにメインシートがあります。多くのデイセーラーは似たような配置をしています。片手で舵、もう一方の片手でメインシートを握っていれば、瞬間のブロー等に即座に対応できます。強風なんかの時、シート操作と舵操作のコンビネーションで操作すると、これが結構面白いです。

後側にトラベラーのコントロールとバックステーアジャスター、前側はハリヤード類とバング、リーフ、カニンガム、ジブシート、ジブファーラーのドラムロープです。殆どの場合でウィンチは使う必要はありません。実際走っていて、ウィンチ無しで操作できると、操作感と言いますか、これが結構良い感じなのです。

このアレリオン28には、ティラーを固定するショックコードがついています。一時的にティラーを固定する為です。セール上げる時なんか、これで充分です。だから、オートパイロット無しでもOKです。

        

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