第六十話 クラシック&モダン



      
デザインはいろんなカーブと直線でできてます。モダンデザインは割と直線的で、機能美を感じますし、速さや軽さも感じます。洗練された美しさ、でも、見方に寄れば、ちょっと堅い感じ?その為でしょうか、重くなるにも拘わらずチークデッキを採用するケースも多々あります。チークデッキが、柔らかさを感じさせてくれるからではないかと思います。オーナーのお好みではありますが。

一方、クラシック系デザインでは、大きなカーブのラインが多くなり、全体的に柔らかさを感じさせてくれます。見た目の通り、排水量もモダンデザインと比較すれば少し重くなります。つまり、見た目だけでも結構な事が解ります。

数値データはそれぞれの特徴を理論的に裏付けるものですが、見た目の判断と大きく乖離する事は無いと思います。どちらを選択するにしても、好みで選んでだいたい間違いは無いと思います。下の写真はフランスのオプティオ9とアメリカ東海岸に特徴的なアレリオン30です。どちらも30フィートでサイズはほぼ同じ。セール面積も同じです。ただ、排水量と水線長が見た目の通り違います。そこがスポーツ度の違いとなって表れています。

この二艇を見ただけで、それぞれのデザインのセーリングイメージが湧いてきます。今時のクラシック系デザインはスポーツ性も高い。ただ、モダン系はもっと高い。その見た目の好みのデザインの選択で間違いは無い。誰もが、感覚的な好みがあり、それがそのまま自分のスタイルに合っていると思います。この二艇はどちらもバキューム/インフュージョン工法という最新の技術で建造されています。もちろん、マストはカーボンです。さて、どちらのセーリングイメージがお好みでしょうか?

オプティオ 9 


アレリオン 30 
        

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