第七十四話 遊び方のスタイル



      
ヨットが進化するとコンセプトがより明確になっていきます。という事は遊ぶ側のコンセプト、どういう遊び方のスタイルをするか? 使う側のコンセプトを明確にしていく事が重要になると思います。自分のスタイルに見合うヨットを選ぶ事が、ヨットライフを満喫できるかどうかにかかってきます。昨今のでっかいクルージング艇を拒否するわけではありません。でも、これも、それがどんなに便利であっても使い方が合わないと動かなくなってしまいます。全ては、ヨットの前に、使い方のスタイルが意識されなければならないと思います。

ひとりでも乗る事がありますか? 家族、友人、或いは、クルーの誰かが常に一緒でしょうか? 連続での休暇は1週間以内? 或いは、それ以上の数週間が毎年? セーリングは好きですか? それとも、家族や友人達と賑やかにやる方がお好きでしょうか? レースは? ヨットに泊まります? どの程度?
ヨットで料理をされますか? それもどの程度の料理? いろんな具体的な質問を自分自身に問いかけてみてはいかがでしょうか?それより、何より、何をどう味わいたいか?

自分にとって正しい答えを得られたら、ヨットライフは半分成功したも同じこと。選択すべきヨットも見えてきます。それで、いつもの事ですが、私のお勧めは、近場を重視する事。旅をするにも1週間以内。往復を考えてですからそう遠くではありません。それより、日頃のデイセーリングを充実させます。それはちょっと本気のセーリングとピクニックの両方です。気軽に、でもセーリングする時は最高のフィーリングを得たい。だから、デイセーラーをお勧めしています。

写真はオーストリアの造船所サンビームです。クルージング艇が主体の造船所でしたが、28フィートのサイズにデイセーラーを建造してきました。今後、こういう流れが増えていくかもしれませんね。30フィート前後は気楽になれるし、敢えて、このサイズを近場に絞り込んできています。

        

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