これまで見てきました通り、選択のキーポイントはデザインとサイズとSADR、デザインとサイズによってSADRは絞られてきますし、SADRを優先してサイズを決めれば、デザインも決まってきます。これらは密接な関係にあります。　そして、サイズを大きくすればする程、クラシックからモダンまで、SADR値の選択の幅も広がります。

誰もが自分の優先課題を感じていると思います。好きなデザインから入る、サイズから入る、或いは、SADRから入る。どこから入っても良いし、優先順位を意識しながら決めて行けば良いかと思います。いずれにしろ、パフォーマンスは高いし、全てシングルハンドですし、サイズが大きくなったらパワーアシストが標準仕様になってきます。

そして、価格について、デイセーラーは量産の一般的な沿岸用クルージングと比較しますとサイズの割に安くはありません。そこを理解しないと手が出ないかもしれません。内装の充実よりも、船体にどれだけの事をしているかの方が、コストが遥かにかかるからです。それがスピードだけでは無い全体的なパフォーマンスに影響を与え、セールフィーリングに影響するからです。スピードに関係無く、セーリングの質が重要と考えているからです。だから、デイセーラーは他のヨットとは違うわけです。多くの予算を持つ方は、かつてはその分、より大きなヨットを求められてきました。しかし、もはやそういう時代では無くなってきています。サイズの大きさより、質の高さを優先した方が、楽しめると思います。特にセーリングを楽しむデイセーラーとしてはそう思います。

そして、各デザインにおけるセールの選択があります。実際、セールはオプション設定が殆どですし、標準にしていても変更は可能です。特に、ハイスピード狙いのモダン系デザインでは、その性能を発揮する為にも、クルージング用のダクロンでは無く、ちょっと良いセールが欲しくなります。