第二話 最近の動向


      

どうも最近はクルージング艇より、レーサーの様な速いヨットの方が動きがあるように見えます。まあ、日本中を観察したわけじゃないので、断言はできませんが、でも、身近な処で言うと、そんな感じです。何故だろう?

日本のヨット界も次のステップに移行しつつあるのか?それはつまり、ある特定のコンセプトを強く持った、いわゆる特徴のあるヨットへの嗜好の分散です。クルージング艇はその使い方を、もう一度考えた方が良い様に思いますし、それが今日のヨット界の低迷ではないかとも思います。そうしている間に、一部の方の嗜好が濃縮されてきたのではないかと思います。いろいろ考えたが、結局、何が最も面白いのかが、少しづつ明確になりつつあるのではなかろうか?

つまり、ぼ〜としていた概念が、より具体性をもちつつある。その移行期間に今はあるのかもしれません。旅にしても、もっと具体的に考えたうえで、どう使いこなすかを考えるようになるだろうし、そして、他方、レースやセーリング、クルージングにしても遠方や近場によって考え方も違ってくる。

この試行錯誤が、ヨット文化の次のステップを創る事になる。レースかクルージングかというふたつでは無く、レースにもいろいろあるし、旅にもいろいろある。さらにセーリング自体をどう考えるかもある。そのバリエーションが既に海外にはある。考え方さえ明白になれば、ヨットは選り取り見取りなのです。


ひとつの考え方として、ヨットが何であれ、近場か遠方か? という事を考えた方が良いように思います。遠方は旅になるし、近場には、レースも、旅も、セーリングもある。ヨットの分類では無く、使い方の分類を考える時期かもしれません。

速いヨットと言っても、レーサーとは限りません。そのヨットで旅をするにしても、近場なら、それで充分という見方が出来て、それに速いならセーリングを楽しめて、たまにはレースに出る事もあるかもしれない。日常の使い方にもっと具体性を考える時期ではないでしょうか?

上の写真はフライヤー33、女性ふたりでセーリングです。いつか、日本でもこういう光景が見られるようになると良いのですが。

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