第三十話 旅のメリット


      

エンジンで延々走る旅には、あまり興味無いんですが、ただ、セーリングするにも、たまに環境が変わると、それだけで新鮮さを感じます。この間、長崎でセーリングしたんですが、たいして吹きもしないのに、でも、環境が変わるだけでも、何だか良い気分でした。

環境を変えるには、移動が必要ですが、何も遠くへの旅である必要は無いかと思います。ホームポートから出て、隣の湾に入るとか、近場でも充分雰囲気が変わります。旅の目的は旅そのもので無くても、そこでのセーリングでも良いんじゃないかと思います。ついでに、一泊か二泊ぐらいをしてみるのも良い。もちろん、ヨット泊です。それこそ、移動では無くて、旅も味わえる。

近場で、一泊程度なら、週末にできるし、気軽でもある。誰かを誘って、そこで、散策的なセーリングでも良い。そうすると、セーリングのフィールドが、ホームポート近辺と、別にもうひとつ持つ事になります。一つでも二つでも良いんですが。

セーリングにしても、旅にしても、気軽に出来る環境を創る。重要な事は、長く継続する事だと思います。気軽と言っても、行動が気軽であり、セーリングは真剣もあれば気楽もある。乗り方にメリハリをつけ、環境も変化させたり、いろんな工夫があった方が自分の動機を高く維持できます。ヨットにおける最大の難関は継続していく事かもしれません。それには、やはり何らかの工夫は必要だと思います。その工夫を楽しむ事が遊びというものの本質かもしれませんね。

と言う事で、旅のメリットについて考えてみました。エンジンで移動しても良いし、セーリングで行くのも良い。どちらにしたって、目的地があれば、気持ちは早く到着したくなります。本当の楽しみは、行った先でのセーリングとヨット泊。これ、デイセーラー的旅の楽しみ方のひとつです。

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