第四十一話 視点のずれ


      
LA 28 デイセーラー

大型化して、広いキャビンをアピールして、その代わり、バウスラスターやスターンスラスターもあって、シングルだって乗れるんだとアピール。あらゆる家電品があって、エアコンもあって、動く家そのものだ。しかし、そんな視点じゃ面白く無いな〜。大型化や装備が悪いわけじゃ無い。でも、その視点はずれていないか?

自宅はもっと快適なのに、自宅が面白いと思った事は無い。自宅は安らぎの場、面白さはワクワクできて、興奮できる場所、自宅で興奮してたら、疲れてしょうがない。そんな癒しの場を、自宅以外に、ヨットという遊び場にも創る。一見良さそうだが、ヨットには別の視点を持った方が良いのではなかろうか?

少なくとも、視点は自分が面白いと、ワクワクできる様な処に置いた方が良い。快適キャビンにワクワクするだろうか? それが長く継続するだろうか? 当然ながら、これらのヨットは旅をするに相応しい。そのうえでの快適キャビンなら、長期の旅も考えられる。つまり、旅が主たる視点にあり、それをより快適にする為にキャビンがある。快適キャビンだけではワクワクできなくなる。欧米人は別荘として使いますが、これがまた、日本人は、あまり得意でも無さそうです。

重要な事は、何が面白そうか? ワクワクできそうか? そこに中心たる視点を置く。レースか、旅か、ピクニックか、セーリングか、別荘か、或いは、他に何でも良いんですが、面白いと思える何かを持ち、そこを中心に動くと、ヨットが俄然活きてくる。と言う事は自分自身も活きる。安らぎの場は自宅にあれば良い。

そのいろんな要素がある中で、セーリングをお薦めしてきました。これがこのTALKの主旨です。面白いセーリングを味わって、自分自身で育てて頂きたい。これさえあれば、他は、どうにでもできる。視点さえ定まれば、自分のヨットライフ全体が解って来る。どんなヨットを、どの様に運営すべきかが解って来る。だから、自分の視点は自分のワクワク感に置いた方が良い。

上記の写真はLA28デイセーラー、普通の感性では、ここまでは選べないだろうけど、でも、これを選択した人は、ワクワク感満載なんだろうな〜と思います。手法はいろいろだろうが、遊ぶというのはそういう事では無かろうか?

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