第三十話 ニューアレリオン 28


      

30周年記念としてマイナーチェンジした新しいアレリオン28がアメリカで進水した様です。と言っても、外見は変わっていない。このデザインは30年前に起こされたものですが、今見ても、何ら違和感はありません。それがトラディショナルデザインの良い処、これからもう30年経っても見劣りしないかもしれませんね。

外見は変わら無いけれど、この間に様々なマイナーチェンジが繰り返されてきました。ちゃんと進化し続けてきています。トラディショナルと言えど、構造、工法、水線以下デザイン、艤装、帆走性能等々はモダンです。今回の変更は内装です。右舷側のシートが少し長くなりました。その他、ステップとか諸々の構造的な処にも及んでいます。



このヨットは個人的に大好きなヨットのひとつです。シングルでの自由自在が誰にでも簡単に実感できると思います。実に愉快なヨットです。ただ、難を敢えて言えば、微軽風にちょっと重さを感じる事です。安定性も抜群だし、良く走るし、操船も容易ですが、時に微軽風の時にもうちょっとと思う事もあります。この辺りはオーナーの裁量になりますね。

もし、私と同じ様に感じられるのなら、お薦めなのがコードゼロ。セール面積が圧倒的に違います。強風ではリーフをするのですから、微軽風ならセールを大きくするのは当然という事になります。超軽い生地で微軽風用セールとして使います。ある程度の下りにも使えますから、ジェネカーとどちらかに迷う処ではありますが。もちろん、バウスプリット+ファーリングシステムにしたいです。そうすれば、出航前にセットしておけますから。吹けば、メインとブーム付きのジブで充分堪能できます。このヨットは実に愉快です。自由自在セーリングを楽しむ為のヨットだと思います。

今回のマイナーチェンジで右舷側のシートが少し長くなりました。シンプルなギャレーと相まって、一泊か二泊ぐらいは、2,3人程度なら楽しめる。そういう事も視野に入れながら、日常の自由自在セーリングを楽しんで頂ければと思います。

次へ       目次へ