第三話 志向の違い 

   
   

ヨットをスポーツとするか、リラックスとするか,それによってヨット選択が決って来る。もちろん、両方やるという場合でも、どちらかに重きが置かれるのではないかと思いますが、その割合がどうなのか?上の写真はディナミカ940というデイセーラー、見るからにスポーツ系です。だからと言って100%そうなのでは無い。何故なら、狭いながらもキャビンはあるわけで、キャビンは使いようで、泊まる事だって可能です。その代わり、セーリングは快走を楽しむ事ができるスポーツ系の楽しみです。

一方、下の写真はデヘラー28です。こちらはリラックス系と言えます。キャビンは快適さを楽しめる。ピクニックをゆったり楽しんだり、クルージングに出て旅先でキャビンに寝泊り。そして、ディナミカもデヘラーもセルフタッキングジブを持ち、シングルハンドも可能です。



同じヨットとは言え、目指している方向が違います。但し、どちらのヨットでもセーリングはできるし、クルージングも楽しめるし、キャビンで寝泊りだってできます。ただ、その志向の割合が違うというものです。車だって、バイクだって、自転車だって、それぞれの中に志向の違いがあります。海というフィールドで一体どんな味わいを得たいか?何を感じたいか?要はそこに尽きますね。さらに前話のクラシック感を楽しむやり方もあります。好きな要素をヨットという手段を通して感じまくっていく。それこそが面白さの極地。セーリング性能やキャビンの広さ、装備だけが重要なのではありません。何を志向しているかは千差万別ですね。だから、他人が何と言おうと、自分自身の楽しみがどこにあるかが最重要です。

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