第九十三話 個人輸入
昨今では個人輸入というのも珍しくありません。アメリカは広い国なので、通信販売 が非常に盛んです。おまけにクレジットカードという便利な支払い方法がありますの で、支払いも簡単、さらに、輸送の面においても宅急便の発達で、すぐに来る。 ですから、個人が輸入をするというのは、少々言葉がわかればできます。日本でも 洋服の通販は非常に多い。LL Beansとか有名ですね。マリン関係でもWEST MA RINEというのご存知の方は多いと思います。 さて、問題は、通信販売を通常の業務としていない会社から購入、輸入する場合です。 当ホームページにおきまして、艤装品ページにて、いくつかの面白い商品を掲載しまし た。ご自分で輸入できる方は、メーカーのリンク先を掲載しましたので、トライしてみて 下さい。ただし、ちょっとアドバイスをしておきます。 仕様や価格を確認するには、ちょっと言葉の理解が必要ですが、その他、注意した方 が良い事があります。まず、支払い方法です。場合によってはクレジットカードを受け付 けない会社も珍しくありません。通常は通販的な販売をしていないので当然です。この 場合は銀行振り込みになります。先方から銀行口座を聞いて、その口座に振り込む事 になります。この場合、銀行は利益を得ますから、レートがちょっと高い。新聞経済欄 の銀行送金レート、これがそれになります。次に、実際振り込みに銀行に行きますと、 送金手数料を取られます。これがばかにならない。¥7,500円かかります。ですから、 小額の場合は不利になりますので注意。それからもし、クレジットカードOKなら、支払い は簡単ですし、銀行手数料もかからない。でも、為替レートはこの時点では解りません。 もうひとつ注意したいのが、クレジットカードナンバーをE-MAILなどでは絶対知らせない 事です。私も絶対しません。この場合はわざわざファックスしています。情報を盗まれない ようにする為です。 商品の価格ですが、パッキング料を取られる事もありますので、これも確認します。そして 輸送です。今ではフェデラルエキスプレスやDHLといった宅配便がありますので、先方に 日本までの輸送料金を確認して、OKなら購入という方式が良いと思います。時々、どんと 高い輸送費を取られる事がありますので、事前確認が安全でしょう。 日本到着時は、自宅にもってきてくれます。そして税金を払って、おしまいです。 海外との取引の場合、先方が通販が業務であれば非常に楽なのですが、そうでは無い 場合は、ひとつひとつ確認する事、日本人のように親切を期待せずに、確認、確認が 大切です。在庫の確認、納期の確認、価格、パッキング、送金したら、受取の確認、 発送の確認、全て確認です。安全の為。 日本の会社とは違う所は、彼らは悪いわけでは無いのですが、立場が明確で、営業担当 輸出担当とか、きちんと分かれていますので、自分の責任範囲以外では責任を取らない。 例えば、輸送したと連絡があって、いつまでも来ない。こういう場合、担当者は発送する担当 に発送指示を出す。それでおしまいです。実際に発送されたかどうかは確認しない。発送は 彼の責任範囲では無いからです。それで、来ない旨伝えて、送り状をファックスしてくれと依頼 しますと、その時はじめて、発送されていなかったという事がわかる事もあります。これは発送 の担当者が悪いのであって、この営業担当者の責任では無いという考え方です。 我々は会社代表と考えますが、彼らは個人なんですね、あくまで。ですから、ひとつひとつ確認 をしておく必要があります。もちろん、中には気のきいた人も居ます。この確認さえきちんと していけば、トラブルは殆ど無いです。商品間違いとか、個数間違いとか、少なくともそういう 事は一度もありませんでした。これまではですが。 こうやって、小さな商品は個人輸入が割りに簡単にできます。でも、ヨット本体は私に任せて 下さい。通販というわけにはいきません。確認事項が山のようになります。宅急便も使えませ ん。これは我々の仕事です。もちやもちやというのがありますから。 |