第118話 ダブルハンドセーリング U

奥様が積極的クルーなら30フィートオーバーでも楽にこなせるでしょう。ただ、それでも乗りこなせる
サイズというものがあると思います。この場合、乗れるのとは違います。何とか乗れるのなら、相当
大きくても何とかなります。しかし、本当に楽しむには乗りこなせるサイズを心がけるのが良いでしょう。
自分達の体力、気力、そして、これから先の変化も考えておかなければなりません。

あるご夫婦は40フィートえお選択されました。でも、ウィンチを電動にして、メインもジブもファーリング、
ジブはセルフタッキングシステムを採用されました。御予算がある方にとっては非常に良い選択だと
思います。このサイズで大きなジェノアなどは,風が強い時などはシートをウィンチで巻く場合にかなり
きつい思いをしなければなりません。電動ウィンチはスイッチを押すだけで巻き取ることができますので
奥様にも楽々、あるいはセルフタッキングジブは楽に操作できますし、ウィンチも軽い。

艤装を考える事によって、大きなサイズでも楽にこなす方法はあります。しかし、一方で予算が膨らみます。
大きなメインセールはたたむときにも大変です。それでは、これらを楽に、予算もあまりつぎこまず、という
事を考えると、ヨットのサイズを小さくします。無理して、中古で安いのがあるからといって大きなサイズは
考えた方が良い。普通の装備を持つヨットでは、大きなセールを結構大変です。体力に自信があって、かつ
日々鍛えてあるかたには反対しませんが。

それより、ヨットを特別視しないで、日常のひとこまのように、気軽に楽しむ事を大切にしませんか。特別視
してしまうと、どうしても特別な事を考え、特別なイベントとしてしかヨットを動かさず、特別な何かをしなければ
ならないと考えたり、余計なエネルギーを使ってしまいます。そうではなくて、できるだけ特別視しない事が
大切で、本当に楽しむ秘訣では無いでしょうかね。


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