第121話 意識革命

私達人間は個人が普段持っている意識の広さ以内でしか、物事を考えられない
ようです。その範囲は所属する文化に制限され、個人の経験に制限されています。
これを打ち破る事によって、飛躍的な変革を遂げる。固定観念は気が付かないうち
に我々を狭い範囲に閉じ込めてしまうようです。もっと素直にならなければならない
ですね。

60フィートをシングルで乗る。こんな事信じられますか?もちろん、単独世界一周
とか、こういう事例はあります。でも、日常のクルージングとして、デイセーリングと
して60フィートをシングルで操作して、楽に楽しむ。こういうヨットが既に建造されて
いるのです。私共はシングルハンド艇は小型艇と決め付けていました。しかし、世界
は広い。大型艇をシングルで乗りたいという方が居て、どうやったら可能になるかと
考えた。そして実現しているのです。この仕様を見ると驚きます。すごいアイデアが
盛り込まれ、感心してしまいます。全てがワンタッチで操作できるようになっています。

そういうと、欧米の事情が違うとか、すぐに思ってしまいませんか?それが固定観念
です。例え事情が違っていても、どうしたら可能か、と考えるか、できないと考えるか
この差は大きいです。我々業者はすぐに、これは売れるか売れないかと考えてしまい
ます。皆さんは買えるか買えないかと考えるかもしれません。でも、いいじゃないですか。
今すぐにどうこうというより、我々が知る事が先決ではないでしょうか。そうする事によっ
て全体のレベルが上がっていく。知らなければ、自分の世界が全てとなってしまう。
恐らく、これからもっと、こういうヨットが出てくるでしょう。或いは、全く異なるコンセプト
を持つヨットも出てくると思います。

既に、こういうコンセプトのシングルハンド艇は40フィート、44フィート、60フィートがあります。
当ホームページでも紹介していきたいと思います。ヨットが広がるには、マリーナ事情や
その他の要因もあるでしょうが、ヨットそのものも、もっとバラエティーに富んだ最新の情報
がもたらされなければならない。もっと楽しさを伝えなければならない。そう思います。
そして知る事がまずは大切な事、すべてはここから始まる。自分がするかどうかは別です。
皆が知れば、その中から何人かがする人が出る。そうすると、それを見て、さらに広がる。
そして、全体の意識が、それをできないとは思わなくなる。できるかできないか、では無く、
やりたいか、やりたくないか、これで良いのではないでしょうか。

次へ      目次へ