第26話 これからヨットを始めようという方へ 5

ある程度慣れてきましたらローカルのレースに参加される事をお奨めします。クルージングだからといって
けぎらいするのはやめて、試しに出てみると、結構楽しいものです。お祭りレースは全国で行われています。
まあ、勝つのははっきり言って無理ですが、いろいろと勉強になります。他のヨットのようにたくさんクルー
を集める必要などありません。友人やご家族で出られたらどうでしょう。

年に1回でも2回でも出られると、セーリングの事を少し勉強するようになりますし、腕も上がってくるでしょう。
ただ漫然とクルージングするのでは無く、目的を持ってクルージングする感覚が出ます。セールのトリミング、
コースの取り方など、それに人間というものは相手が居ると競争心が沸いてきますね。それでよけい真剣
になります。スポーツとしてのヨットを味わう事ができます。

終わるとたいていパーティーがありますから、他のヨットオーナーとのコミュニケーションも取れ、なかなか楽
しいものです。本当はもっといろいろなスタイルのレースが開催されるようになると良いんですが。例えば、
シングルハンド、ダブルハンド限定のレースとか、もっとユニークな、既成概念にとらわれないレース等を考え
ても良いんですが。クルージング派の方々がもっと気楽に出れて、面白い企画、何かありませんかね?

日常のデイセーリングではもっとスポーツヨットとして楽しみましょう。秋の夕暮れ、空気はピリッと冷たく、最適
な風が吹いて、最高の走り、それに西には真っ赤な夕日。思わず見とれてしまった事があります。感動という
より、感動を超えた,自然との一体感というんでしょうね、あれが。ひたすら無心の境地。これがセーリングの
醍醐味ではないでしょうか。

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