第九十三話 気づいた事

マリーナでふっと思った事ですが、ある程度強風になると誰でも出ていない。出てるのは、学生さんのディンギーだけです。そういう時、例えば、ヨットに乗ろうと思って、マリーナに来て、誰も出ていないと、今日は無理なんだろうなと思って諦めて帰る。それは当たり前のような、でも、何かおかしい。ヨットによって、オーナーの腕によって、出れる程度は違うはずです。でも、だいたい横並び。

レースになったら真剣に走るのに、普段はそうしない。あれだけ大きなキャビンがあるんだから、もっと使いようがあるだろうと思うのですが、たまにピクニックセーリングに出るぐらい。セールもよれよれシートも固い。でも、液晶テレビとDVDがある。りっぱなガスコンロオーブン付きでも、携帯ガスコンロを持ち込んでる。あれだけでかい船体だから、掃除するのは大変だろうな、と思う。あっちこっちきれいにするのは大変です。だからしない。デッキにフルカバー、私はヨットに乗りませんというシンボルか?ジェネカーもスピンも新品だ。日本人は忙しすぎる。最低、土日のどっちかをヨットの日にしたらどうだろう。早朝野球や早朝ゴルフがあるのに、何故、早朝セーリングは無いのか。午前中にセーリングして、昼から別な事しても良い。或いは、秋ならサンセットセーリングも夕焼けがとてもきれいです。何であんなに私物が一杯あるんだろう。ヨットがでかいといったて、家には及ばない。及ばないところには工夫を楽しもう。テントがホテルより劣るとは限らない。見方の違い。ヨットが動かないのは、別荘になったからか。最初は一生懸命セーリングしていたのに、何故今はしないのか。クルージングはロングだから面白いのに、何故デイクルージングなのか。
ヨットに来て、テレビをずっと見てる事は無い。旅先では別ですが。

マリーナは社交の場、欧米ではそんな感じがします。いつもたくさんの人達がうろうろしている。でも、日本ではそんな事は無いので、社交という感じではありませんが、もっと皆さんが思い思いに楽しまれると良いと思います。たまには、是非ヨットに泊まってください。夜のマリーナ、ヨットに寝る、秋は暑くも無いので快適です。

たまには、セーリングに集中して走ってみてください。おしゃべりを控え、酒を控え、操作と動きに集中して、微妙な変化を感じ取ってください。

たまには、使わなくなった私物を撤去して、すっきりしてください。私物が多すぎると、あっちこっち点検するのが煩わしくなります。

たまには掃除をして下さい。掃除をすると、不具合を事前に発見する事もあります。エンジンルームをきれいにしておくと、油漏れなどすぐに発見できます。

たまには、あっちこっち点検して、いまのコンディションを確認してください。ファーリングジブなんかも上げっぱなしでは無く、おろしてみると、ハリヤードの点検もできます。ステイ類のワイヤーなんかも伸びて、テンションが緩い事もあります。大きな事をしようと思うと大変ですから、時々、出無い時は、そういう事を主体に1日を過ごす事も必要かと思います。次回に使う事を考えたら、きれいですっきりしていて、整理整頓されていると、気持ち良く出れます。

たまには、ヨットは一体自分にとって何かと考えて見てください。ヨットの何が最も面白いのか考えてみて下さい。どうしたら、もっと楽に、スムースに走れるようになるか、考えて見てください。今までどんな使い方をしたのか、考えてみてください。

ヨットは楽しく、面白くなくちゃいけません。そうする為の準備も楽しいものでなければなりません。

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