第七十七話 デイセーラー時代の到来?

先日の舵の記事といい、3月号で取材されたモーリス36といい、これまでには無かったデイセーラーの記事が出てきました。これは時代の流れを感じさせます。いよいよ日本でも、ようやく雑誌にも取り上げられようになりました。これはデイセーラーの始まりではないかと期待しています。

考えてみますと、遠くへの旅も、大きなキャビンも、あまり使う機会が少ないのが現実です。そうなると、もっと気軽で近場を遊ぶ事を考えるのは自然な流れではないかと思います。近場の遊びなら、キャビン重視よりも、セーリング重視の方が面白いわけで、それならクルージングするもスポーツ的に遊んだ方が充実しています。低い重心と帆走性能の高さ、フレキシブルマストでマストを自由自在に扱い、ドラフトをコントロールします。いろいろ扱いまわして、気軽にスポーツするヨット、それがデイセーリングには面白いと思います。

こういうヨットは初心者が、あまり難しい事をしなくても帆走できるし、知識を得、経験も踏んで、上達していくに従って、いろんな操作をしていけば、それはまたベテランを満足させるような帆走ができます。つまり、これは帆走重視のヨットだからです。初心者は初心者なりに、ベテランはベテランなりの遊び方ができるというところが良いですね。

まだまだ、キャビンが、という方が殆どではありますが、こういうデイセーラーがもっともっと増える余地が充分にあrと思います。

先日、アレリオン33の最終的な装備が決まったと連絡がありました。最後まで迷っていたのが、マストをアルミにするか、カーボンにするかでした。最初はカーボンでという話が、途中でアルミに変わって、カーボンはオプションになり、そしてまたやっぱりカーボンが標準という事になりました。
第一号艇がつい先日アメリカで進水しましたが、これからボートショーへの出品、さて、どのくらいの注文が入るやら。アメリカでは結構期待できるのではないかと思います。

アレリオン28ではメインをウィンチハンドルを使わずともトップまで上げる事ができます。33となるとそうも行かないのでしょうか。メインのハリヤードウィンチには電動が標準になります。ジブブームも標準です。こういうヨットをもはやジェノアを使う人は居ないんでしょうね。アレリオン28も殆どの方がジブブームを設置するようです。楽に操作して、面白い帆走をする。楽と言っても、できるだけ帆走性能は重視ですから、何もしないでいいという事ではありません。操作した方が楽しいですから、但し、楽に操作できるという事です。

ところで、セーバー社のデイセーラーは春デビューのようです。これも待ち遠しい限りです。これからは、デイセーラーに注目といきたいところです。また、3月にはノルディックフォークがやってきます。これもまたレポートしたいと思います。

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