第十六話 オーナーに合うヨットを
| 外洋艇を求めている方には外洋艇をというのは当たり前です。そういう方にデイセーラーをお奨めしても何の意味もありません。外洋とレーサーは分かった方がやってりありますから、何も言う事はありません。でも、キャビン派と一般クルージング派には、一応はデイセーラーについてお話致します。可能性についてです。それと初めての方、良く解らない方にもです。しかしながら、みんながみんなそれを受け入れるわけでは無く、むしろその反対です。今はセーリング重視はクルージング派の方々にとっては重要ではないようです。でも、これも時と供に変わるでしょう。欧米がそうであったように。 将来は別にしても、今、オーナーが求められているヨットのコンセプトは何か？オーナーに合うヨットは何か？キャビンヨットはたくさんの業者から既に提示されています。ですから、私共の出る幕はありません。しかし、それからセーリングに少し傾いてきた所で、私の出番だと思っています。ヨットは何よりセーリングを楽しむのが一番ワクワクすると思っているからです。ヨット自体がマイナーなマーケットなのにセーリングはもっとマイナーです。でも、正直、そのマイナーであるセーリングが最も面白いと思っていますから、しょうがないわけです。ですから、セーリング、セーリングといつも言ってます。どんなセーリングかはオーナーの勝手なんですが、どんなセーリングだろうと、セーリングを楽しんで頂ければ良いと思っています。 どんなセーリングでも良いのなら、どんなヨットでも良い事になります。その通りです。どんなヨットでも良い。でも、キャビンに惚れこんで購入すると、セーリングはないがしろになる。セーリングをするにしても、いろんな工夫をしなくなる。そのオーナーの第一ポイントはキャビンですから。問題はヨットよりもオーナーの気持ちです。キャビンヨットでセーリングできますし、その気になれば、いろんな工夫もできますからセーリングを楽しむ事はできると思います。但し、セーリングをポイントとするオーナーは不満が強く残る事になるでしょう。 逆に、キャビンをポイントとするオーナーにとっては、セーリングヨットには不満が残る。どちらのヨットもできるのですが、ポイントがずれている。ですから、キャビンをポイントとされる方には、キャビンヨットを、セーリングをポイントとされる方にはセーリングヨットをというのが当たり前になります。 しかしながら、今はみんながごちゃ混ぜになっています。安いのも高級艇も、外洋艇も、キャビンヨットもセーリングヨットもみんなごちゃ混ぜです。日本もこれから、きちんと整理して、このヨットはこんなヨット、あのヨットはあんなヨットとコンセプトをきちんと把握する必要はあるかと思います。そうやって、オーナーにはオーナーに合う、オーナーの為のヨットが選択されるようになる。 そこで、当社はデイセーラーから、クルージングから、外洋まで、セーリング重視から、せめてセーリングをないがしろにはしないセーリングヨットにポイントを置いています。セーリング重視だから速いヨットというのは早計です。セーリング性能はもちろんですが、セーリングをいかに楽しむかです。外洋艇というのはエンジンでは走りません。セーリングです。沿岸のクルージングはエンジンを使いますが、日常はセーリングを楽しむのがポイントです。デイセーラーはシングルでもセーリングを楽しめるのがポイントです。 |