第十九話 ピクニックとハイキング

ピクニックとはお弁当を持って出かけ、食べる事を楽しむ事だそうです。それで、ハイキングはと言いますと、歩く事を楽しむそうです。目的が全く異なるわけです。それじゃ、ハイキングは海で言うならセーリングになります。ピクニックとセーリングは目的が全く違うというわけです。

春の陽気に誘われて、みんなで行くピクニックはとても楽しそうでありますね。それで、デイセーリングには、このピクニックとセーリングを楽しむ。ピクニックはお弁当持って、出かけ、コクピットでみんなでお弁当を楽しみます。こんな時はキャビンは不要なのです。コクピットの方が楽しい。操船者はこの時は、穏やかに流す。或いは、どこかでアンカー打っても良い。風があまり無い時は、こういう具合。でも、風の具合は出て見ないと解らない事も多いです。それが、ピクニックになるかセーリングになるかを分ける事になります。

もし、風がピクニックするには強すぎるなら、それならセーリングをみんなで楽しむ。2時間ばかり、セーリングに集中して、その後、マリーナに戻ってから、コクピットでお弁当を頂く。それなら、ピクニックとセーリングの両方を楽しむ事ができます。春はこういう風に行きましょう。

すると、キャビンなんてそうたいして要らない事に気付きます。キャビンを使う時というのは、雨の時、寒い時?キャビンは全く無いというのも寂しいですが、あってもたいして活躍する場面は少ないと言えます。それでも、人は万一の時とかを考えて、キャビンが欲しくなる。

万一の時?万一に備えて、いろんな物を付ける。それを考え出すとキリが無い。あれも、これも考えれば必要になる。そうしますと、キャビンの一室は物置き場になります。水線も少し沈む。そんなたいそうな事より、気軽に、最低限の荷物を設置しておいて、ピクニックにお弁当を楽しみに出かけてはいかがでしょうか?セーリングに出かけてはいかがでしょうか?

穏やかな天候そうだと思った時は、奥さんや子供、孫を誘って、ピクニックに行く。そんな都合の良い天候はそうたくさんあるものではありません。ですから、その他の時は、セーリングを遊ぶのには都合が良い。

要はピクニックかセーリングか、ピクニックは楽しいですが、日常生活を考えても、そうしょっちゅうピクニックに行くという事は無い。たまにです。たまに行くから楽しいとも言えます。セーリングはと言いますと、セーリングそのものが目的でありますから、これはピクニックとは意識も違います。楽しみ方が違う。ピクニックなのか、セーリングなのか、そういう事も意識しておいた方が良いのでは? よし、今日は走るぞ、と思って行くのと、仲間を誘って、ピクニックに行くのとでは、帆走の仕方も違って当たり前かと思います。その方がメリハリがついて、面白さ、楽しさも満喫できるのではないかと思う次第です。

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