第三十四話 のんびりマイペース

日本一周するのはすごい事ですが、みんながしたいわけじゃない。のんびりマイペースで、楽しみながらやるのが一番です。自分がやりたい事で、今できる事を楽しむ。これで良いと思います。日本一周したい人はすれば良いし、世界を回りたい人もすれば良い。レースをした人はレースをするし、自分が最もしたい事をするのが良い。しかも、先は先の事、今はどうしたら楽しいか?宴会したい人はすれば良いし、その辺をクルージングしたい人はすれば良い。そしてデイセーリングしたい人もすれば良い。

キャビンに寝泊りも良いし、家族でキャンプ気分も良い、何でもOK。ただそれだけなのですが、なかなか実際はしたい事をして楽しむ事が難しいようです。他人は他人、自分の楽しみは自分で作るしか無い。そこで、当社はデイセーリングに力を入れてますので、デイセーラー、デイセーリングの魅力をアピールするわけです。

ちょいと出るというのは、たいした事は無いようにも思えます。しかしながら、たいして快走しているわけでも無いのに、ゆったりとセーリングしている感じは、なかなか良い感じではないでしょうか?特に、何か、特別な事があるわけでは無い。そんな時でさえ、自分次第では、何と清清しくて、気持ちの良いセーリングというのがあるものです。

時に、快走する事もあります。これまた気持ちが良い。ちょっと緊張感も漂う面白さがあります。こういう時はセーリングというゲームをして楽しみます。ゲームですから、楽ならそれで良いわけではありません。いろいろやって、その反応を楽しむ。そういう積極的なセーリングです。緊張と緩和のゲーム、フィーリングゲームです。

セーリングにはいろんな状況に遭遇する事になりますが、全てをそのまま味わおうという姿勢さえあれば、いろんな場面を楽しむ事はできると思います。ただ、快走する事だけが良いとしますと、他の機会は劣る事になります。実際、そうやって、良いと悪いを区別しながら乗りますと、あんまり楽しめる事は少ないようです。それより、区別をせずに、そのままを味わう姿勢さえあれば、いろいろと楽しむ事はできる。今日は、そういう日だ、という事で、そのままを味わう事ができます。そして、それも悪く無いと思いますね。いろいろある事をいろいろのまま味わうわけですから、どれもが良い悪いは無い事になります。

必死で何かを求めるというのもありますが、別にそう頑張る必要も無く。いろんな味わいがあり、トータルで面白いと感じられる。それが最も良いかと思います。時にはのんびり、時にはハッスル。そうしますと、もうちょっと吹いてくれないと面白く無いという事が少なくなる。そう思えると気楽なもんです。ちょいと出られるようになる。特別なすごい事をする必要も無いし、頑張る事も無く、ただ、自分が面白いと感じる事をやる。それが最も良いように、私には思えます。

その中に、時折、ピンと張り詰めたような、心地良い緊張感が漂う時、実に面白さを感じますね。何も風がビュービュー吹いている時ではなくても、そういう時があります。いろいろあるから、セーリングは面白い。それで充分です。

デイセーリングの良さのひとつは、セーリングという海の上と、通常の陸上と、簡単に切り替える事ができる事です。ぱっと行けるし、ぱっと帰れる。その変化もまたセーリングを面白くする要因ではないかと思います。気持ちの切り替えがぱっとできる。こういうのも、長く面白さを味わう為には有効かと思います。

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