第三十九話 イメージ

ヨットでは無いのですが、ある音楽関係の方の話ではひとつひとつのやり方、ノウハウも大事なんですが、そこにとらわれすぎても良くないそうで、自分の求める状態のイメージを持つ事が大切だという事でした。楽器を練習する場合、そのひとつひとつのやり方を一生懸命練習するわけですが、それはそれで良いのでしょうが、その先の良いイメージを常に持って、そこに向かってやってる意識を持つほうが上達が早いそうです。解ったような解らんような。一部の天才とか言われる人達は、最初から、自然と、イメージがあり、そこに自然に向かっていくのではないか、という話でした。

複雑な要素を持つヨット、これも同じかもしれません。複雑かどうかは別にしても、快走のイメージ、バランスの良い走り方のイメージ、そういうものが先に意識できて、あとはその為の手段として、舵操作とか、セールトリミングとかをする。まあ、凡人ですので、そう簡単にはいきませんが、でも、何か、そういうイメージを持つ事は良いかもしれません。ひとつひとつの作業が、すべて自分の持つイメージに向かっていくとイメージしても良いかも。

良い走りのイメージを持ちますと、自然にいろいろ操作をやってみたくなる。それがわずかなトリミングとか、ちょっとしか違わないとか、そんな事は関係無いわけで、少しでも自分のイメージに近づけようとする。なるほどという感じがしないでもありません。

では、良いセーリングのイメージをしましょう。自分の理想的なイメージです。それを持つ事は、各装備の役割をしっかり覚える以上に重要かもしれません。イメージが無いと、各操作がばらばらになるかもしれません。そこで、すべてを集約していくには、このイメージが必要という事でしょう。

イメージを持ったからと言って、すぐにうまくなるわけじゃない。でも、上達のスピードが違うという事だそうです。

スポーツ選手なんかもイメージトレーニングをしたりします。結構、人間のもつイメージというのは重要なのかもしれません。脳がそういうイメージを持つと、どうやったら良いかが分かり易くなるのか?そういう事に気が付き易くなるのかもしれません。

快走のイメージをしても、風が弱ければ無理があります。ですから、マリーナに行って、その時の状況での良いイメージをもつ。それが良いかも。

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