第二十一話 習慣化

セーリングをしょっちゅうやるのはなかなか難しいかもしれません。特に仕事現役の方は尚更です。でも、できれば、週に1回ぐらいは何とかしたい。それも2〜3時間で良い。もちろん、天候の具合もあるので、決まった曜日にとは行きませんが、そういう週一ぐらいはやるつもりという”つもり”を持ってはいかがでしょう。

あまり長く間を置きますと、習慣にはなりません。間が長いと、どうもイベント的気分になりがちです。イベントはそれでも良いとは思いますが、やはり習慣化して、或いは習慣化しているという気分で、セーリングの味わいを持ち、向上やフィーリングを楽しむのが良いと思います。間があきすぎると、乗る事が目的になり、味わう事が次ぎになるような気もします。そういう意味でも習慣の意識を持ち、気分を充分に味わいたいと思います。

これは単なる娯楽というより、趣味、普段のストレス解消、癒し、リフレッシュ、そういう意味もあります。忙しい方々が、週に1回でも、2〜3時間を無心にセーリングしてくる。損得も無く、駆け引きも無く、ただ無心にセーリングを味わってくる。そういう事ができれば、これはかなりのリフレッシュ効果があると思います。

昔は、全てが今の時代に比べますとのんびりしていました。でも、最近はどんどんスピードが上がってきています。世の中便利になりましたから、その分もっとのんびりできるかと言いますと、結果は昔の何倍もの仕事をこなしています。便利を求め、そのせいでもっと忙しくなっているのが現代です。これは世の流れですから、ひとりがどうあがいても仕方ありません。そこで、自分だけは、そこで消耗しないように、何らかのリフレッシュが必要だし、そういう意味では、ヨットが好きな方には、週一のデイセーリングをお奨めしたい。

それは家族や仲間を連れて娯楽に行くという事とは違う。これはイベント、へたするとこれさえも仕事のようにストレスになりかねません。そうでは無く、ひたすらセーリングに没頭してみる、夢中になってみる、集中してみる。そういう事の方が遥にストレス解消になると思います。それで、できれば習慣化したいと思う次第です。

そういう習慣化には、これまたデイセーリングがピッタリです。ひたすら無心になって、舵を取る。
2〜3時間なんてあっという間に過ぎてしまいます。習慣化しますと、操船技術がどうこうとか、どこに行くとか、そうでは無くて、セーリングを評価しない時、ただ味わってくるという事が出てくるようになると思います。それが良い。

そういう習慣化の中に、時折、イベントでも混ぜて、家族を時に楽しませてあげるとかした方が良い。その逆になりますと、イベント優先ですと、どうも今一。当然習慣にはなりません。習慣化の意義はセーリングを生活の中の一部として取り入れる事、それが大事なのではないかと思います。週一さえも、なかなか難しいかもしれませんが、少なくとも意識の中では、習慣化して、特別イベントに祭り上げないで、ひたすらセーリングを無心に味わう。できればシングルハンドが良い。
そのうち、良い悪いという評価を超えることができる。

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