第十八話 イタリア BAMAR社
操船が簡単であるという事は非常に重要だと、誰もがそう思うでしょう。それはセーリング主体だろうが、クルージング主体だろうが同じ事、動かすのに、複雑な操作を必要とするとか、大人数を要するとか、この時代には合いません。但し、何でもかんでもイージーハンドリングが良いかと言いますと、それはそのヨットの使用目的にもよると思います。 メインセールファーリングシステム クルージング艇において、メインセールのファーリングは、かなり効果的かと思います。新艇時ではマストをファーリング用に設定すれば良いのですが、既存のヨットの場合はそうもいきません。 それで、既存ヨットに設置できるメインセールのファーリングシステムを御紹介します。 ![]() 上図の左側がマストの図、右側がファーリングシステムです。このアルミ製のホィールをマストに固定し、図のようにホィール内にセールを巻くというシステムです。また、このファーリングには、通常のセールを上げる為のグルーブもあります ![]() 同じ役目をするのが、左の写真です。セールの巻きと、この 巻き方向が反対で、セールの出し入れを行います。 ![]() メインファーラーはその収納という意味から、セールカーブにおいてフラットになります。そういう意味ではパワーを削減するという事になります、クルージングという本来の仕様目的においては、この便利さ優先の方に軍配が上がると思います。 さて、もうひとつ、これはクルージングでもセーリングでもお奨めなのですが、ジェネカーファーラーです。 ![]() ![]() 最大の特徴は、ラフ部がフリーである事です。ですから、既存のセールをそのまま使う事ができます。ジェネカー用ステイがありますが、このステイを回転させて巻き取ります。それに、例えば、ステイをはずして、ラフに芯があるコードゼロなんかにも使う事ができます。 BAMAR社というのは、イタリアの艤装品メーカー、日本ではあまり馴染みは無いかもしれませんが、ジブやメインのマニュアル式ファーラーはもちろん、スーパーヨットに使われる電動や油圧式、さらに、このジェネカーファーラーにも油圧式を造るメーカー。また、スーパーヨット用に、シートウィンチの出し入れができキャプティブウィンチ等も造る大手のメーカーです。 ![]() ![]() ![]() |