第七十九話 でかいヨットをシングルハンドで
アレリオンには38フィートがあり、現在は41フィートプロジェクトも進行中です。それもシングルハンドを前提にデザイン、建造されています。 さすがにこのサイズになりますと、セールは大きくなりますから、受ける風のパワーも大きくなりますので、電動ウィンチを標準としています。その位置は、ステアリングの目の前です。ここに、全てのコントロールがリードされています。 メインセールを上げる事、セルフタッキングジブを展開する事、これらから始って、全て電動ウィンチを使えますので、操作はボタンひとつです。ですから、簡単にシングルハンドが可能になります。しかし、電動にしても、どの程度のテンションをかけるか、セールシェープはどうするか、これらの操作の調整は、あくまでオーナーの裁量ですから、基本的なセーリングの面白味としては、残してあります。 セールを大きくしています。ですから、微 軽風の上りでも、ダウンウィンドでも、こ の大きなメインセールの御陰で、ジェネ カーを展開する事無く、快適に走る事が できます。 この大きなセールを支えるのが、46% のバラスト比です。 コクピットに居て、舵を持ったまま、メイ ンセールのリーフも1本のラインを電動 ウィンチで操作します。 大きなジェノアよりも、メインの方がいろ いろコントロールする事ができます。 ですから、メインが大きいというのは理に 適っています。それを電動ウィンチで 行う事ができ、微軽風の上りでも、ダウ ィンドでも、この2枚のセールだけで走り ます。それも、快適にです。 ジェネカー無しのセーリングについては、 また別途に書きたいと思います。 ここでは、兎に角、大きなヨットでも、楽に シングルでの操船を可能にしているという 事をお知らせしたいと思います。 微軽風での走りを考慮されています。ジェネカー無しが前提です。では、強風時はと言いますと、最も簡単な方法はジブを巻き取ってしまう事です。電動ウィンチを使って簡単にできます。それでも、ちゃんと走る事ができます。或は、メインセールをリーフして(これも電動ウィンチで簡単です)、ジブとメインで走ります。この状態で、真風速22ノットまで快適に走る事ができます。さらに風が上がっていきますと、ジブを巻き取ってしまいます。リーフしたメイン1枚です。これで、真風速30ノット迄、快適に走る事ができます。もちろん、それ以上でも行けますが、そんな強風では楽しくはありませんから、セールを下ろして帰った方が良いでしょう。 つまり、このヨットは、我々が乗る風の様々な状態において、シングルで快適に走れる事を狙っています。それにジェネカーを使わないでもです。それが大きなサイズのヨットをシングルで操作できる理由であります。 昔は、若いクルーが居ましたので、50フィートぐらいでも、マニュアルである事が多かったのですが、今日では、そういう状況がなかなか確保できません。それで、時代の流れと言いましょうか、こういう電動を使った艤装が考えられるようになりました。これで、シングルでも、大きなヨットを楽に操作できるようになりました。まあ、38フィートですから、それ程大きなサイズではありませんが、これが50フィートとかになりますと、ご存知の通り、マリーナからの出し入れを楽にする為に、バウスラスターとか、ジョイスティックによる横歩きとか、そういう艤装が出てきました。 ヨットはますます便利になっていきます。便利なだけに、遊ぶ事を忘れてしまう事があります。ですが、便利は遊ぶ為のサポートであって、便利を遊ぶわけではありませんので、その便利さを使って、これまでは出来なかった事を、楽にに出来るようになるわけですから、より楽しむ事が出来るという点が重要です。 横歩きできるヨットなんて、驚異的な事です。ですから、気軽に出せるようになる。これがポイントだと思います。電動ウィンチだから、楽に操作できますから、気軽になれます。この気軽にできる事で、セーリングがもっと面白くなる。これが便利のポイントだと思います。 それで、でかいデイセーラーはと言いますと、その分キャビンが広くなるという事です。ですから、もし、クルージングするなら、ヨットに泊まるなら、そして、ちょっと足を延ばすなら、デイセーラー/クルーザーでも十分できるという事です。もちろん、同サイズのクルージング艇程ではありませんが、でも、クルージング以外の、日常においては、遥かに面白いセーリングを味わう事ができる。これが最大のポイントです。クルージングは、ヨット泊、ホテル拍と並用する事だってできるわけですから。まあ、どうにでもなる。それで一般的なクルージングにおいて、殆どはこれでカバーできるのではないかと思います。 今日の一曲 スティング My One And Only Love |