第八十九話 ハイパフォーマンスピクニック

ピクニックでも、やっぱりハイパフォーマンスというのは、楽しさが違ってきます。強風でピクニックは無いでしょうが、微軽風では有り得ます。その時、そこそこ走れるのと走らないとでは、やっぱり気持ちが違いますね。ですから、ハイパフォーマンスの方が、ピクニックでも楽しくなる。

デートや、家族とのピクニックや、そういう遊びをする時でさえ、シングル操作のデイセーラーは実に有難い。それに、だいたい、キャビンで過ごす事はありませんし。コクピットが主たるエンターテインメントの場になります。それで速かったら、面白いし、ゲストにも操船して遊んでもらえます。



        


ただ、忘れてならない事は、このヨットはその為だけにあるわけでは無いという事です。オーナーがもっと深くセーリングを遊ぶ為にあります。その合間に、いろんな事しても、ハイパフォーマンスというのは面白いという事です。

ひとりでいつもセーリングを追求しているだけ、或は、たま〜に誰かとピクニックするだけ、どちらも、それのみでは十分じゃない。その両方を、うまくブレンドして、長いヨットライフを創造して頂きたいと思います。

先日、ヨーロッパの造船所ですが、何故デイセーラーが広がっているかと聞きましたら、簡単な話、クルーを探さなくて良いからという返事でした。探すという事になりますと、クルーの都合が優先されます。もう、そんな面倒な事はしたくない。でも、やっぱり走った方が良いので、デイセーラーというジャンルが受け入れられてきた。これからは、もっと広がる気配です。

ハイパフォーマンスなら、ピクニックでも、セーリングでも、レースでも楽しめる。そしてシングルで簡単操作なら、言う事無しではないかと思います。もちろん、クルージングも楽しめます。

現在、ヨーロッパ系のデイセーラーの造船所にコンタクトを取っています。いろんな中から選んで、レパートリーを少し増やそうかと思っています。日本人と欧米人では文化も違うし、習慣も違う。しかし、いろいろ考えても、このコンセプトは日本人にも合うと思います。日本人は繊細ですし、追求型だし、この面白ささえ解れば、最も楽しめるジャンルになるのではないかと思います。日本からこういうコンセプトが出ても良かったのではないかとさえ思います。ヨットに対して、もっと気軽さをもって接する事ができるようになればと思います。


今日の一曲  エルビス プレスリー My Way

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