第三十二話 デイセーリングこそが鍵?

ヨット人口の高齢化に加えて、次世代の参入者が少ない。それが問題と言われます。これを救う方法は、デイセーリングが鍵ではないかと思うのですが? 

ロングクルージングが夢だとしても、誰もが行けるわけでもありません。だからこそ夢なのかもしれませんが、それよりも、日常生活の中で、どれだけ気軽にヨット遊びができるのか?そういう事をベースに、日常に楽しさや面白さを得る事を考えた方が良いのではなかろうか。

それはデセーリングであります。それなら、誰もができて、ヨットのサイズにしたって小さくでもできます。考え方によってはキャビンも必要ありませんし、その方が気軽で良いとも考えられます。
幸いにも、海はそばにあるわけですから。

欧米では、大きなヨットばかりが強調されますが、でも、小さなヨットの方が数は多い。アメリカの
ショック社はハーバー25やハーバー30のデイセーラーを建造していますが、ハーバー20というのがあり、そちらの方が数は圧倒的に多い。20フィートと言いますと、キャビンも無いし、トイレも無い。日本では殆ど見向きもされません。でも、こういう小さなヨットが欧米にはたくさんあって、ヨット界を下支えしているのかもしれません。

それで、まずは、デイセーリングという遊びがもっとクローズアップされて、それが面白い、楽しめるという概念が浸透しなければなりません。それがポピュラーになりますと、いわゆるデイセーラーばかりでは無く、小さなヨットでも遊べるという意識が芽生え、そうなると気軽にもなれます。若い人達でも、手が出せるようになるだろうし、また、そういうのが増えれば、マリーナの保管費用も変わるかもしれません。

   ハーバー20










   レースイベントもたくさんあります。






   お母さんと娘のデイセーリング







   こちらは赤ちゃんが乗ってます。







デイセーリングが流行れば、こういう光景も出てくるかもしれません。それだけ気軽な遊び方であります。ただ、欧米からこのサイズを持ってきますと、輸送コストが掛かりすぎます。一度に10艇ぐらい持ってくると良いのでしょうが、そんな事もできません。それで、デイセーリングが、将来、本当にポピュラーになったら、日本国内の造船所で、どんどん造れるようになればとは思いますね。

そして、多くの方々に、気軽に、デートセーリングして頂きたいし、ファミリーでも、友人とでも、ペットの犬とでも、遊んで頂けるようなると良いなと思います。すると、マリーナには人が集まり、活気も出てくる。すると、そこにはカフェとか、いろんなビジネスも成り立つようになり、もっと活気づいて、みんなが楽しむ事ができるようになるのではないでしょうか?

ですから、デイセーリングという遊び方を、最もポピュラーな、定番の遊び方に推し上げたいと思いますね。デイセーリングという行為は、全てのヨットでできる遊び方です。クルージングに行けない時の合間にする行為という考え方では無く、デイセーリングが主であります。そういう考え方になっていけばと思います。

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