第六十一話 通貨

輸入業者にとりまして、各国の通貨の違いというのは悩ましい問題であります。毎日、毎日、為替レートが変わりますし、輸入業者である私共にとっては有利に働く事もあれば、不利になる事もあります。だからと言って、この為替レートをどうにかできるものでもありません。だから悩ましいのであります。

当社の取り扱い艇としては、米国ドル、欧州ユーロ、それにスウェーデンはユーロ通貨を採用していないので、スウェーデンクローネという事になります。それで、当社の対策としては、各国通貨の外貨通貨での口座を設け、お客様が日本円でも、或は、その国の通貨でもお支払いができるようにしております。

これは、お客様が将来の為替リスクを避ける為に、同じように、外貨口座を設けて頂いて、為替レートを固定する事もできますし、或は、昨今は円高基調なので、外貨口座では無く、日本円でのお支払いでもできるようにです。

これによって、お客様が為替リスクを避ける事もできますし、当社にとりましても同様で、為替で儲かる必要はありませんが、為替差損も避けたいので、こういう手法をとっております。日本円でのお支払いにしても、その場での為替レートですので、いずれにしろ、お客様にとっても、有利になりはしろ、損はありません。何故なら、日本円定価を設けますと、為替レートの余裕を見ないといけませんので、どうしても高くせざるを得ません。それで、現地通貨にて提示させて頂いております。

これが、最大限できる為替リスクに対する抵抗であります。世界共通通貨になれば、こういうリスクは無くなるのでしょうが、まあ、これは無いでしょうから、少なくとも、為替によるリスクは、売り手、買い手の双方にとっても、最低限にしたいとは思います。為替は実際の我々の仕事ではありませんし。

為替は我々の仕事では無いと言いましても、気にはなります。最近はずっと円高で、輸入にとっては良いのですが、調べてみましたら、この一年間で、米ドルはあまり変わっていませんが、ユーロが一年前に比べますと、かなり落ちてます。米ドルはその一年より前にかなりドルが下がっていますね。本日 2012年8月6日の為替レートは TTS(銀行送金レート)で、米ドルは79.12円
ユーロは96.58円です。ちょっと昔を思えば、かなり円は強くなりました。輸出業者は大変ですが、輸入にとっては良いですね。

日本は世界から見れば、対外純資産世界一だそうで、国債も、殆どは国内消化されているので、経済的には良い状態なんだそうです。だから円高なんでしょうね。難しい事は解りませんが。

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