第八十五話 ひとりでやる
| 前話の事を全部ひとりでやる？ 面倒くさいな〜と思われるかもしれません。しかし、その面倒だと思う気持ちが、面白さを失わせる原因ではないかと思いますね。ですから、全部やらなくても、少しづつやっても良いと思います。 どうせ、シート操作だけでは、そのうち慣れていきますから、そうなった時、トラベラーを使うとか、ひとつづつ操作を増やして、理屈を考えてやれば良いと思います。シート操作だけのセーリングは、それでセーリングできるのですが、恐らく、丁度良い風の強さという時では十分楽しむ事ができますが、風が弱い時、或は強くなる時、そこで楽しむという事が薄くなるかと思います。それで、風が弱い時は弱いように、強い時は強いように、それなりのセーリングができるようにしたいものです。 こういう操作をひとりでやるとなると、オートパイロットに舵を任せるか、或は、デイセーラーには それが手に届く範囲にある。でも、もうひとり誰かが居てくれたら、格段に楽になる事は間違い無い。でも、そうすると、そのパートナーに頼る事になり、彼又は彼女の都合による事になります。 それはそれとして、ひとりでも出来るようになった方が、どうにでもできるという事になりますので、やっぱりひとりでの操作を、それもどうせやるなら、面白さにまで持って行っておいた方が良いという事になります。 奥さんを誘う時、家族を誘う時、友人を誘う時、何の躊躇も無く、誰でも誘う事ができます。つまり、ひとりでできるは、あらゆる事態に臨機応変に対応する事ができる万能のノウハウだと思います。 これからの長い年月を、如何様にもできる。セーリングノウハウも重要ですが、そのベースにひとりでできるを持ち、そこからセーリングを学んでいくのも良いのではないでしょうか。 ひとりで乗ってもつまらないと思う方もおられます。しかし、ひとりで乗れるからこそ、誰でも誘えますし、セーリングを深めると、案外、ひとりで乗る時、自由に操作できて、面白さを感じるかと思います。意識はセーリングに集中できるからです。次々に疑問がわいて、知りたくなります。ひとりですから、そこに集中する事が容易になります。緊張も緩和も味わいます。 ですから、ひとりの時はセーリングを堪能し、誰かを誘う時は、ホスト役になります。それで、ゲストに余裕で楽しんでいただく事ができます。 |