第一話 ハード&ソフト

ハードはだいたい揃っています。デザイナーや造船所が提供できるのは、ハードです。もちろん、そのハードが何らかのソフトを携える事もあります。斬新なアイデアで、新しいソフトを提供する事もあるかもしれませんが、だいたいはハード面が重視されます。

さて、問題はソフト。これは使う側の問題として残される事が多い。このソフトが充実しない事には、なかなか楽しめないかもしれません。ソフトの代表格は、クルージング、セーリング、レースという処でしょうか。それにキャビンがあるので、その使い方は簡単に想像できます。でも、それ以上の何かとなると難しい。ですから、このソフト開発は重要だろうとは思います。

だから、どうやって遊んだら面白いのか、楽しいのかと、考えなければなりません。でも、考えて出てくるなら苦労は無い。やっぱり感覚的な事でしょうね。それで、セーリングについての、ソフト的な事について、気づいた事を書いてみたいと思います。

ただ、漫然とセーリングをしても、楽しい事もありますが、それ以上でも無い。これから長い間にセーリングを続けるにあたって、どういう具合に進めていけば良いのか? 基本的には、ヨットを知り、セーリングが理解され、よりうまくなっていく事ではないかと思います。そうする為にも、どうやって行くか?

子供の頃、自転車に乗れるように練習しました。そして乗れるようになると嬉しいものです。でも、自転車は、普通は乗れればそれで用を成します。特別な、それ以上の何かが欲しいわけではありません。欲しいのは、足として、どこへでも行けるという事です。でも、ヨットで同じ事をすると、足として使う事はあまり無いので、ヨットそのものを楽しむのという事が無くなります。だから、やっぱり、ヨットはセーリングそのものを楽しむ為に、上手くなろうとトライしていくのが良いと思います。

面倒くさい事はしたくないとか、難しい事はしたくないとか、そういう事もあるとは思いますが、でも、やっぱりうまくなっていった方が面白いし、より知識が増えた方が面白い。上手くなっている過程が自分でも解ってくると、面倒くさい事が面倒で無くなり、難しい事が、興味を刺激したりするかもしれません。

セーリングは、例えば、ジブとメインのシートだけの操作でもセーリングを楽しむ事ができます。しかし、セーリングを楽しむなら、そこから先をどうやっていくかにかかっている。それはセーリングの面白さの入口に過ぎないので、その先をどのように、徐々に高めていくか?

もちろん、遊びながら、楽しみながらの探求です。知る事、上手くなる事、それが面白さだと思いますので、解るようになると、できるようになると、もっと面白さが見えてきて、もっと求めるようになるのではないでしょうか?そうなると、実に良い循環の中に入る事になると思います。

それで考えたのが、まず、上りの探求です。

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