第63話 男と女

世の中は女を中心に回っているのではないかと思えます。社会は一見男の世界のように
見えますが、男が働いて、稼いでいるのも、背後には女の影がある。男だけの社会なら
こんなに働く事は無いのではないでしょうか。社会もこんなに発展する事もなかったかも
しれません。所詮、男は女の為に生きているような気もします。ただ、奥さんの為か、はた
また、別の女性かは別問題ですが。ところが、女は女だけでも生きられるのではないかと
思うのです。だから、女は強いと言われる。だから長生きです。

これがいけないのでは無く、そういう風に出来てる。それだけです。それで、ヨットに女性が
来ると男は寄ってくる。あるヨットスクールに男だけのグループが居ました。これは続かない
皆さん途中で止めていく。ところが、一人でも女性が居ると、続くそうです。

それで、皆さんヨットを購入する時には女性を乗せた時の事を考えます。一番の問題がトイレ
です。個室トイレを望まれる。それで、小さなヨットに個室トイレをつけたヨットがかつて大ヒット
しました。トイレはそんなに使う物でも無いのですが、万一を考えて、年に1回しか無いかも
しれないが、トイレを、個室トイレを付けたがる。男だけなら、トイレは殆ど不要と言っても言い
ぐらいです。男性はこんなに女性思いなのです。

でも、小型ヨットに無理やり個室トイレをつけるには無理がある。個室では無いかもしれないが
バウキャビンにバース下とかに付ける程度で十分ではないでしょうか。コクピットの入り口を
閉じておけば個室になるし、さらにカーテンの仕切りや、ドアをつけても良い。実際、ショート
セーリングなら、そんなに使うものでも無い。これで女性が来ないという事は無い。ショートセー
リングで女性がヨットのトイレを使うのを見た事がありません。子供以外は。
マリーナで過ごす時はマリーナのトイレを使います。

小型ヨットがこの呪縛から解放された時、自由自在になります。或いは、いっそのことヨットの
セーリングに関しては男の世界を築いてはいかがでしょうか。陸上では充分尽くしています。
ですから、ヨットだけは我侭に自分の世界を作ってはどうでしょう。自由自在に、滑らかに、右
に左に、走りまわる。全てが自分の一部であるかのように。こんな男はかっこいいです。かっこ
良い男に女は寄ってくる。トイレがあるから寄ってくるわけでは無い。大型ヨットをおそるおそる
乗る男より、小型でもゆうゆうと乗りまわす男の方がかっこいいと思うのです。ヨットは男の全て
ではありません。魅力ある男のほんの一部なのですから。

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