第四十二話 自動化とその反対側



      
ハーケンが造る電動ウィンチに逆回転するウィンチがある事は御存知だと思います。これと、風向風速計とコンピュターを繋いで、セール操作を自動化するASTシステムなるものが開発されています。アシスティッド セール トリムの略です。これを使うと、ボタンを押せば、自動的にセールをトリムしてくれるそうで、セーリングがとっても簡単。多分、日本にも、今年にはお目見えするかもしれません。クルージング艇の世界は横歩きするシステムから、セールトリムまで、益々簡単便利になります。

ヨットの実用性とか便利さとかって、どこまで必要なんでしょうね?

有難い事に、世界は、この路線とは全く違う方へ向かうヨットもあります。セーリングの美しさやドライブ感を楽しむ事を主にしたデイセーラーです。ヨットの魅力って、何なんでしょう? でかくて、自動化されて、便利も良いんでしょうが、それより、美しいヨットを自由自在に走らせて、そのフィーリングを味わいたいな〜と思います。

一方では、こんなのを造って楽しんでる人も居るんです。世界が全然違いますね。ビデオの最後にオーナーがみんなに挨拶している場面がありますが、本当に心からの喜びが感じられます。”出る度に、みんなに有難うと言うよ” と言ってます。何だか、ぐっときちゃいました。
        

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