第四十六話 進化の功罪



      
昔のヨットに比べたら、現代のヨットは操船が簡単になりましたし,便利になりました。さらに性能も良くなったわけですから、もっともっとたくさん遊べても良いはずですし、ヨット人口がどんどん増えてもおかしくはないわけですが、若い世代にはヨットが魅力的には見えていないのだろうか、若い人達が少ない。

現役世代もあまり活動的では無いので、当然かもしれません。本来なら、GPSがあるからどこにでも気軽に行ける様になったし、バウスラスターがあるから出入りが簡単にもなったし、メインファーラーや電動ウィンチ、冷蔵庫に温水、それらを使って快適に過ごせるはずなのです。

進化は当然良い事だと思います。しかし、人間が感じる面白さとは直接的には関係が無い。その進化で、より面白くしないといけません。やっぱり、如何に便利になろうが、我々次第であり、どう使っていくかに寄る事になります。この20〜30年の間、便利ばかりに目を向けすぎてきたかもしれません。便利が故に自分で考えたり、工夫したりする事が少なくなったのかもしれません。

どのようにその便利さを利用して、より面白さを獲得できるかを考えなければならないと思います。お勧めはやはりセーリングをスポーツする事です。走るヨットに乗るのでは無く、如何に走らせるかを楽しむ事ではないかと思います。ちょっと意識を変えるだけです。昔に比べたら、遥かに面白くできるはずだと思います。

         

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