第九十六話 浸ってみる


      
如何に走らせるか、如何に操作してスピードを上げるか、そういうセーリングをしながらも、たまには、その今のセーリングに完全に浸ってみるのも良いかと思います。既に慣れた操作、さらに上のセーリングを目指すのもひとつの楽しみ方ですが、何も考えず、ただ、セーリングを感じて見る。

意識がそういう方向に向かうと、自然と感じる事がより繊細になると思います。波の音や風の音、ヨットの動きがより繊細に感じられる。こういうセーリングにたまには浸ってみるのも悪く無いと思います。

セーリングと言っても、意識の置き方でいろんなセーリングへと変化させる事ができるかと思います。ひたすら集中力を発揮して、より速く走らせる事もあるし、ひたすらその今のセーリングに浸って、考えないで感じるだけにするとか、友人を誘った時はエンターテナーになるとか、そこに風のバリエーションがありますから、考えて見たら、多くのタイプのセーリングがあり、それを意識的に使いわけていく事のも良いかと思います。

何か特別な事だけが面白さでは無く、普通のセーリングに浸ってみる事で新たな発見をする事も少なく無いのではないかと思います。無心で浸ると、案外、心がスッキリする事があります。特別な何か、面白い事は無いかと探すばかりでは無く、そこに浸ってみるセーリングも如何でしょうか?

        

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