第四十八話 接待上手



      
先日、近所に新しくできたカフェに行きました処、その従業員の対応が非常に気持ち良かった。これだけでも少し幸せな気持ちになれました。 カフェだろうが、レストランだろうが、旅行先のホテルや遊園地だろうが、何だろうが、レジャーとして我々が楽しむ時、向こう側が接待してくれます。そして、接待上手が居れば実に良い気分にさせてくれます。

さて、ヨットを考えますと、誰が接待してくれるのだろう? それを思うと自分自身が接待する側であり、接待される側でもあります。接待される自分が気持ち良くなる為には、接待する自分が接待上手でなければなりません。 しかも、何度もやる為には、接待する事に上達していった方が良い。 接待する度に手を変え品を変え、より良い接待を目指す。しかも、それを楽しまないと長続きできません。そうじゃないから、年に一回や二回という事になるのかもしれません。

さて、セーリングも同じです。接待する自分は、セーリングにより精通していく事で接待上手になります。セーリングの理論や技術を磨いていく事でセーリングが上手になります。そのセーリングを味わうのも自分自身です。そして、自分自身は接待上手なお陰で、とっても良い気分になれる。

つまり、接待される側だけに居たら、良い気分になれるチャンスは少なくなります。たまたま良い風が吹いた様な偶然の時だけになるかもしれません。風は気まぐれですから接待なんかしてくれません。良いヨットを得たら、それはまるでレストランの美味しい料理みたいなもの、それに加えて接待上手が居たら、その美味しい料理を十分に楽しめる。だから、自分は接待する側でもあると考えてみては如何でしょうか? 

セーリング接待を上手くなる方法は、よりセーリングを知り、技術を高めていく事。そこには、知的な面白さがあります。だから知的にアプローチして、その面白さを満喫しながら上達を目指します。そして、同時に、セーリング接待される自分は、そのセーリングからフィーリングを得ます。接待が上手くなればなる程、フィーリングはグッドになっていく。 接待が下手でも、それが自分なら文句を言う事はありません。でも、そのままにしておくなら、つまらないセーリングが多くなります。このセーリングは接待する側も接待される側も、両方がそれぞれに楽しみ、相乗効果を生み出していきます。

        

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