第十七話 デイセーリングの薦め



      
デイセーラーの薦めでは無く、デイセーリングの薦めです。大きなキャビンを持つクルージング艇でも、普段にはデイセーリングをもっと楽しんでいただきたいと思います。家族や仲間と行く旅は、確かに楽しい。しかし、年間にそうそうは行けるものじゃない。年に1回とか2回とか? ならば、その他の間には何をするんでしょう?

その日常に、友人や家族とピクニックも良し、クルーと真剣セーリングも良し、レース参加も良し、そしてデイセーリングを楽しんだ後は、ヨットに泊まって、みんなで宴会も良し。せっかく、快適キャビンがあるんですから。

あるオーストラリアから来た方、マリーナに夕方戻ってきたいくつかのヨットのオーナー達がみんな帰っていくのを見て不思議に思った。今日は週末で明日は休みなのに、なんでみんな帰るんだろう? オーストラリアでは殆どみんな今夜はヨットに泊まる。考え方の違い、価値観の違い、習慣の違い、いろいろあるでしょうが、日本ではみんなとは言わないものの、大抵は泊まらない。せっかく快適キャビンがあるのに。

デイセーリングのポイントは何でも気軽にやる事ではないかと思います。泊まって宴会とか考えますと、大抵はたいそうなご馳走を考え、準備怠りない。しかし、それは結構大変な事、それを考えると滅多にはできなくなります。だから、もっと簡単に、気軽に考え、たいそうな準備はしないで良いようにして、その代わり、気軽ですから、何度もできますね。泊まれば、ビールだって飲めます。

もちろん、その日は泊まらずに帰ったって構わない。要は、もっと気軽にヨットに接して、何度もやれば、セーリングに上手くなるだろうし、セーリングのバリエーションも増えるだろうし、たまには泊まるか、という気にもなるかもしれません。デイセーリングはヨット遊びの基本ではないかと思います。



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